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部下の話を聞かない人は本当のリーダーではない

ニューズウィーク日本版 / 2016年10月28日 6時22分

 数日後、ジムに会うと、「あんなリーダーらしいウィリアムは見たことありませんよ」と満足気だったという。

 リーダーは常に、一歩引いて自分を客観的に見つめ直す習慣を身につけるべきだ。「自分が一番正しい」と思い込んでいる人は周りが見えていないため、孤立していることにも気づいていない。視野が狭まっているあまり、自分は部下に慕われていると勘違いしている人さえいるから始末が悪い。イエスマンばかりに囲まれた、「お山の大将」状態だ。

 人の上に立っている人は、自問してみてほしい。

●部下の話を遮らずに聞いているか
●助けが必要なときには正直にアドバイスを求めているか
●部下を信じて仕事を任せているか
●自分の盲点や落ち度を面と向かって指摘してくれる「腹心の友」はいるか
●批判を受け入れる器の大きさはあるか

 2つ以上当てはまる人は黄色信号。陰では「独裁者」呼ばわりされて、哀れな孤立に陥っているかもしれない。

 果たして自分は孤立に陥っていないか。経営者マインドをきちんと持てているか。今の地位や肩書きに関係なく、自らの「リーダーシップ」という技術を再点検し、あるいは新たに習得するのに、本書は役立つかもしれない。


『「自分の殻」を打ち破る
 ハーバードのリーダーシップ講義』
 ロバート・スティーヴン・カプラン 著
 福井久美子 訳
 CCCメディアハウス



ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


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