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40代未婚、不意に夢や子どもをあきらめる瞬間が訪れたら?

ニューズウィーク日本版 / 2016年12月21日 16時0分

「生きがいのテニスで、マスターズ大会に出場したい」(45歳、教員)
「犬と猫を2匹ずつ飼って、ペットに囲まれて暮らしたい」(44歳、介護)
「船舶免許を取って船の運転がしたい」(47歳、電気工事).........趣味の夢や希望

「友人がうらやましがる美人と結婚したい」(42歳、IT業)
「若い子と結婚して子どもを作ってキャッチボールしたい」(43歳、バス運転手)
「恋人と世界一周旅行したい」(45歳、宅配業).........恋愛・結婚の夢や希望

 これらは、私の相談者さんと友人・知人に夢や希望を語ってもらったものだ。

 仕事、趣味、恋愛と結婚。いずれのジャンルにしても、あなたはこのような夢や希望を持っているだろうか? その答えが「NO」という人も、20~30代のころまではこのような夢や希望を持っていたのではないか。

「はじめに」で書いたように、平均寿命まで生きるとしたら、まだ人生を折り返したばかりの40代で、「もうあきらめた」のであれば、それは残念というほかない。「本当はやりたかった」ことに挑戦する。あるいは、新たに夢や希望を探し直してもいいだろう。

【参考記事】未婚男性の「不幸」感が突出して高い日本社会



 出版社の営業マン・忠司さん(41歳)とは、あるイベントの懇親会で出会ったのだが、見るからに温和そうで、仕事もプライベートも充実しているタイプに見えた。しかし、話せば話すほど、その印象は悪くなる一方。口をついて出る言葉は、「いやあ、僕なんてダメですから」「営業くらいしかできなくて、部下からバカにされていますし」「こんなオッサンだから結婚も無理だし、いつ孤独死してもおかしくないので」などグチのようなものばかりだった。しかも、苦笑いを浮かべ、自虐ネタとして笑わせようと思っているところが何とも痛々しい。その佇まいから「50代前半かな?」と思っていたところ、41歳と聞いて驚いた。眉間には深いシワが刻まれ、髪の毛はペチャンコで白髪交じり、疲れているのか何だか眠そうだ。忠司さんはなぜ10歳以上も年上に見えるほど、老け込んでしまったのだろうか。

 ところが、話を掘り下げて聞いてみると、「実は、かつて携わっていた編集の仕事に戻りたい」「実は、できることなら結婚して子どもが欲しい」という夢や希望を持っていることが発覚。自信はないながらも、夢や希望を話すときの顔はうれしそうであり、魅力のある男性に見えた。こんな表情を同僚や女性たちに見せられないから、けっきょく一人のままだし、自信が持てないのかもしれない。

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