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40代未婚、不意に夢や子どもをあきらめる瞬間が訪れたら?

ニューズウィーク日本版 / 2016年12月21日 16時0分

 忠司さんのように「夢や希望を素直に言えず、いったん胸の奥にしまっている」という40代の独身男性は多く、あきらめたようなフリをしているが、本心でないのは明らかだ。話し相手に「そんなことないよ」「まだ全然大丈夫」とフォローして欲しいのであって、「何とかしてあげようか」「助けてあげる」という申し出をじっと待っている。

 そんな姿は周囲の人たちには"くたびれた中年男"や"ひがみっぽいオッサン"にしか見えず、特に年下女性たちからは、「気持ち悪い」と冷たい視線を浴びてしまう。そもそも「夢や希望を素直に言える」からこそ、「年下女性とつき合う若々しさがある」とみなされるのだから仕方がない。「ただ遠慮も自虐もせず、構えることなく素直に夢や希望を言えばいい」だけ。たったそれだけのことができないのが、40代の独身男性なのだ。スッと言えれば、「いい歳してみっともない」「今さら往生際が悪い」なんて言われることはないし、むしろ「若々しくていいね」と思われるのだから、大風呂敷を広げて欲しい。

 夢や希望の中でも、40代の独身男性にとって特別なものは、自分の子ども。かつては「いらない」と思っていた人ですら、「自分の子どもがいないまま人生を終えるんだ......」という切ない実感が押し寄せる。人によっては、突然強い喪失感に襲われることもあるが、それは「本当は子どもをあきらめたくない」という本心に他ならない。

【参考記事】全米一の「しくじり先生」が書いた不幸への対処法



「この歳で子どもが欲しいなんて、図々しくて言えない」と考えるのは仕方がない気もするが、むしろ考え方は逆。もしあなたが30代の年下女性とつき合いたいのなら、ハッキリ言うほうが間違いなくチャンスに恵まれる。なぜなら彼女たちは、最も「妊娠・出産がリアルな目標」の年代だから。彼女たちにとっては、子作りの意思があいまいな30代男性より、ハッキリと意思表示してくれる40代のほうが結婚に踏み切りやすいことを覚えておこう。実際、私の相談者さんにも子作り願望が一致した40代男性と30代女性のカップルは多く、出会って数か月でスピード結婚している。

 60代以上の高齢者を見れば、老け方の個人差が大きいことは一目瞭然だ。若々しい高齢者が例外なく持ち合わせているのは、形のないもの。老け込まないためには、お金や物などではなく、愛情、友情、信頼、生きがい、幸福感など、形のないものが重要であり、その最たるものが、夢や希望と言える。

 前項目で書いた"言霊"の考え方をここでも採用して、夢や希望は「聞かれなくても自分から言いふらす」くらい言葉として発していったほうがいい。そうすることで自ら実現に向けて動き出しやすくなるし、周囲のアシストも受けやすくなるものだ。反面、「あきらめた」なんて言っていたら、ますます夢や希望が遠ざかってしまうし、その目は日に日に輝きを失い、老化のスピードは加速度を増していくだろう。

 これを読んだ今この瞬間から、あなたの夢と希望に向けて歩き出して欲しい。

.........夢や希望を言いふらし、「子どもが欲しい」と意思表示しよう

※シリーズ第2回:40代独身男性はスーツをどのように着ればダサくないか


『独身40男の歩き方』
 木村隆志 著
 CCCメディアハウス



ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


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