靖国参拝で崩れた、真珠湾追悼の「和解」バランス - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
ニューズウィーク日本版 / 2016年12月29日 15時40分
それは「一切の罪を背負う」という覚悟と引き換えに「戦後日本の平和」を、まさに命懸けで祈念して静かに亡くなったということです。遺族もそうした歴史の重み、故人の死の重みをよく理解して、静かな生活を守っておられると理解しています。一部にはそうでない方もいらっしゃいましたが、それはお孫さん世代で、しかもごく一部、そして既に他界されています。
そんなわけで、現状において、政治的な意味合いを込めて参拝をするということは、正にこの7人の死という事実を政治利用することに他ならない訳です。また、この7人の位置付けをめぐって、70年後に日本と中国が相互に不快感を深めるようでは、この7人の「平和への遺志」が反故にされていることになるからです。
今回の真珠湾献花で、広島と真珠湾での追悼の相互性というバランスは確保されたのであって、防衛相の靖国参拝は必要なかったのではないでしょうか。外交面でプラスになることは全くないように思います。
この記事に関連するニュース
-
靖国神社落書き事件、中国報道官は日本要人の参拝を批判した上で「現地法律は順守を」
Record China / 2024年7月13日 13時30分
-
安倍晋三氏の国際的実績とは(下)アメリカはなぜ彼を賞賛したのか
Japan In-depth / 2024年7月11日 21時0分
-
ラップ調BGMで英雄的演出 靖国神社、中国「反日コンテンツ」として投稿者の標的に
産経ニュース / 2024年7月10日 7時0分
-
安倍元首相の三回忌 生稲晃子氏が追悼「あたたかく見守っていただいたこと決して忘れません」
日刊スポーツ / 2024年7月9日 10時56分
-
『安倍晋三〝最後の肉声〟』著者の阿比留瑠比記者に聞く「岸田氏は無党派保守層手放した」
産経ニュース / 2024年7月6日 11時0分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)