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トランプの娘婿クシュナーが大統領上級顧問になる悪夢

ニューズウィーク日本版 / 2017年1月10日 18時20分

 クシュナーは政権移行チーム内の駆け引きだけでなく、トランプの「外交」にも参加している。トランプの当選直後には、妻のイバンカとともに日本の安倍晋三首相との会談にも同席した。

【参考記事】トランプファミリーの異常な「セレブ」生活



 またクシュナーは、中国保険大手の安邦保険集団と取引を行っており、それがトランプの対中政策にも影響している。トランプが台湾の蔡英文総統と電話会談を行ったことに関して、駐米中国大使は政権移行チームに電話を入れ、「強い不満」を表明した。その電話はクシュナーに回された、とニューヨーク・タイムズ紙は伝えている。それはクシュナーが、安邦保険集団や中国のほかの投資家たちと関わりを持っているからだ。

 さらにトランプは、クシュナーがパレスチナ問題解決の中心人物になるかもしれないとも語っている。その理由はおそらく、イスラエルのハポアリム銀行がクシュナーに繰り返し融資を行っているためだろう。同銀行はイスラエル最大手で、一説によると、アメリカ人顧客たちの税金逃れを手助けしていると言われている。

 倫理的に見れば極めて厳しいが、家族の絆にとっては素晴らしい時代が到来するようだ。おめでとう、ミスター・クシュナー。

From Foreign Policy Magazine



エミリー・タムキン


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