ロシアのサイバー攻撃をようやく認めたトランプ
ニューズウィーク日本版 / 2017年1月11日 17時0分
最近では、「トロール(荒らし、または釣りの意)」作戦も話題になっている。これは、偽の情報をばらまくキャンペーンで、実際に、米化学工場の爆破事件や、感染症の拡大といった偽ニュースを、手の込んだビデオやSNS、ツイッターなどを駆使して拡散し、さも本当であるかのように見せ、混乱を起こそうというものだ。またネットに親ロシアのコメントやポストをアップするキャンペーンも組織的に行っている。
とにかく、今回の大統領選を見るまでもなく、ロシアは十分にサイバー空間で暗躍している。今後もそれが止むことはないだろう。
トランプ大統領の正式な誕生まで2週間ほどだが、トランプがこうしたサイバー問題にどう取り組むのか、世界のサイバーセキュリティ関係者が注視している。
【執筆者】
山田敏弘
国際ジャーナリスト。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版などで勤務後、米マサチューセッツ工科大学(MIT)で国際情勢の研究・取材活動に従事。訳書に『黒いワールドカップ』(講談社)など、著書に『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)。現在、「クーリエ・ジャポン」や「ITメディア・ビジネスオンライン」などで国際情勢の連載をもち、月刊誌や週刊誌などでも取材・執筆活動を行っている。フジテレビ「ホウドウキョク」では国際ニュース解説を担当。
山田敏弘(ジャーナリスト)
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