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トルコで増殖するグローバル・ジハード

ニューズウィーク日本版 / 2017年1月30日 15時0分

 多様な民族にルーツをもち、地政学的に交通の要所であったトルコ、特にイスタンブルには多様なコミュニティが存在する。また、中央アジア、南コーカサスに位置するアゼルバイジャンやジョージアからトルコへ留学する学生も多い。テロリストたちはこうしたトルコの特性を逆手にとり、トルコに潜入し、テロを実行している。

 トルコが対ISの姿勢を明確にし、シリアに越境攻撃している現在、こうしたグローバル・テロの脅威は今後も続くことが予想される。一定の地域を占領して襲撃するような「面」のテロの勃発の可能性は低いが、レイナの事件のような「点」のテロはいくら警備を強化しても全て防ぐことはできないだろう。

 マシャリボフが人の多い場所を選んだと供述していることから、観光地、ショッピングモール、レストランなど人混みが多い場所へ行くことは極力避けた方がよいと考えられる。魅力的な観光地であるイスタンブルからテロの脅威が一層されることを願ってやまない。


今井宏平(日本貿易振興機構アジア経済研究所)


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