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知られざるリオ五輪もうひとつの「日本PR」

ニューズウィーク日本版 / 2017年2月3日 18時9分

【参考記事】東京五輪の観戦客には中継映像の「おもてなし」を

しかし、実はこのジャパンハウス、全てが周到に企画・準備されたものとはいえなかった。

開催2カ月前に音楽イベントを依頼された

筆者は1997年より20年にわたりブラジルと日本を行き来し続け、打楽器奏者として活動しつつ、日本・ブラジル(日伯)2国間の様々なプロジェクトに少なからず関わってきた。

大学時代には日本人ブラジル移住90周年プロジェクトに参加。以来、サッカーW杯や五輪などの国際大会がある度に、日本にブラジルを伝えるべく番組出演や寄稿をしたり、イベントのMCを務めたりしてきた。日伯どちらの政府からも両国関係に関するプロジェクトに招集され、日本や米国の大企業から依頼を受けるブラジル市場のコンサルタントとしても実績を重ねている。

そんな実績を買われ、今回、オリンピック・パラリンピック両期間中の11日分、ジャパンハウスのメインステージで開催される音楽イベントのコーディネートと企画を依頼されたのだが、その仕事が決まったのは6月中旬。開催までもう2カ月を切っていた。あまりにも時間がなかったが、現地ブラジルで実績と人脈があり、早急に企画ができる人間として私のもとに持ち込まれたのだ。



それでも私は、なんとか「日伯友好ステージ」のプロデュースに成功した。日本側チームと現地関係者、出演者とが一丸となって、ジャパンハウス全体への集客に役立ち、盛り上がるだけでなく、日伯の真の交流が生まれることを目指した。

ステージMCは私自身と、英語も流暢なブラジル人女性の友人に頼んで2人で務めた。世界的に有名な大御所Arlindo Cruz氏(ブラジルW杯の際に世界同時リリースされた公式CDやリオ五輪公式アンセム曲でも知られる存在)、来日経験もあり世界中で人気のグループMONOBLOCO、2016年のブラジル音楽大賞を受賞したMoacyr Luz e Samba do Trabalhadorをはじめ、これまで私と共演経験があり、信頼関係のある新旧多彩なアーティストたちに出演していただいた。私はポルトガル語で総合MCを担当、同時に演奏で共演した。

結成前からの友人たちによる世界的人気のグループMONOBLOCOともLIVE共演。大盛況だった

2016年のブラジル音楽大賞を受賞したMoacyr Luz e Samba do Trabalhadorの生演奏

他にも、日本語を通じてブラジル人に日本を長年伝え続け、日系人社会への貢献でも知られる日本語教室主宰のIolanda Shitom先生に、リオの日系人社会を代表して登壇し日系人社会の歴史や"RIO2016 to TOKYO2020"にかける思いをスピーチしていただいた。日伯両国に関わってきた面々による日本酒による乾杯のセレモニーも行った。

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