トランプは金正恩とハンバーガーを食べるのか?
ニューズウィーク日本版 / 2017年5月3日 11時11分
それに伴い、2月7日、韓国の「朝鮮日報」は米韓が3月から史上最大規模の軍事演習を始めると発表。
そこでトランプとハンバーガーを食べる機会がなくなったと判断したのか、安倍首相が訪米していた2月12日にミサイルを発射したのだった。
この動きからも、金正恩委員長が、どれだけ米朝首脳会談を期待していたかが分かるだろう。これまでも、北朝鮮のミサイル発射は、ともかくアメリカを振り向かせたいというのが挑発の主たる動機だったと言っても過言ではない。
トランプ大統領:「金正恩は、なかなかの切れ者だ」
トランプ大統領は4月30日の米CBSテレビの番組で、金正恩委員長を「なかなか頭の切れる奴だ(pretty smart cookie)」と讃えた。BBCが伝えた。
また、「北朝鮮が核実験を重ねたりしたら、アメリカはこれを決して歓迎しない」とも言っている。「それは軍事行動で対応するという意味か」と番組で尋ねられると、「分からない。というか、どうなるかな」と答えたという。
トランプ大統領:「金正恩と会えれば光栄だ」
さらに5月1日、トランプ大統領は「金正恩と会えれば光栄だ」と語ったと、BBCが伝えている。
BBCによれば、この言葉は、アメリカの通信社、ブルームバーグから受けたインタビューで答えたようで、正確には、「もし私が彼と会うのが適切な状況下であれば(in the right circumstances)、会う。そうできれば光栄だ」と述べたとのこと。
適切な状況とは何か。
それはもちろん、北朝鮮が「核・ミサイルを放棄する」という条件を呑むならば、ということであろう。
トランプ大統領の言葉を受けて、ホワイトハウスは「両首脳の会談が実現するには北朝鮮が多くの条件を満たす必要がある」と述べ、スパイサー報道官は、「アメリカは北朝鮮が挑発的な行動を直ぐに止めるべきだ。いま条件がそろっていないことは明白だ」と語った。
シリア攻撃はトランプ流「ビッグ・ディール」
選挙期間中から「金正恩と会う可能性」に言及していたのだから、何も「シリア攻撃」などという軍事的手段に出る必要はなかっただろうと思う。なぜなら北朝鮮問題の一番早い解決方法は「米朝首脳会談」をして「朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に持っていくこと」だからだ。
それを何十年も放置してきたため、その間に北朝鮮の「脅し外交」がエスカレートし、こんにちの北朝鮮問題を生んでいる。朝鮮戦争を引き起こしたのは北朝鮮の金日成(キムイルソン)だから、原因を作ったのは北朝鮮だ。しかし朝鮮半島に南北を隔てる「38度線」など引かなければ、金日成が38度線を突破して朝鮮半島を統一しようということも起きなかった。「38度線」を引いたのは、アメリカと旧ソ連だ。
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