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ゲーセンがVR(バーチャルリアリティー)で華麗に復活

ニューズウィーク日本版 / 2017年6月28日 10時15分

【参考記事】アマゾン、ホールフーズ買収の狙いはデータ

10分のゲームで汗だく

さらに、ブース内のカメラが全身の動きを追跡し、画像の動きを合わせる。今後は視線追跡システムも搭載され、例えばディスプレイ上で手前の物体にピントが合うと、遠くはぼやけて見えるようになるだろう。

ゲーム中はまさに現実世界を見ているかのようだが、楽しい経験ばかりではない。仮想と現実の物理的な境界線を確かめようとした私は、現実のブースの壁にぶつかった。



テレビゲーム同様、VRゲームも悪酔いしやすい。原因は稚拙なアニメーションや画面の更新の遅さ、動きと映像の不一致、回路の不具合などといわれる。

方向感覚を失ったり、頭痛や胃のむかつきを感じる人も多い。走行中の車内で本を読んだときの感覚に似ている。

殺し屋が復讐に燃えるアクション映画『ジョン・ウィック』を基にした1人用シューティングゲームを10分やったら、汗だくになり(ジョイスティックを動かすだけでなく、ハードな全身運動だった)、少しふらついた。ちなみに、数年前にドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のVR映像を視聴した後は嘔吐しそうになった。

ストックホルムを拠点とするスターブリーズ・ステュディオズが作成したスターVRは、オキュラス・リフトやプレイステーションVRよりはるかに低価格だ。同社のVR部門グローバル担当部長のブルックス・ブラウンは、映画『アバター』のデジタルチーム出身。ルーカスフィルムでは『レゴ スター・ウォーズ/フォースの覚醒』などのウェブゲームを手掛けた。

最新作『オーバーキルズ・ザ・ウォーキング・デッド』は、ゾンビに支配された世界を描いたドラマが原作だ。バーチャル世界でゾンビに襲われると、ゲームの最中に実際に誰かに肩をつかまれたかのように感じる。「絶えず叫び声が上がっている」と、ブラウンは言う。

ヘッドセットの中で異次元の「現実」が繰り広げられる(アイマックスVRエクスペリエンスセンター) IMAX VR

幻想と現実のはざまで

アイマックスVRエクスペリエンスセンターには、開業から3カ月で1万5000人以上が来場した。ゲームは1回最長10分、料金は最大10ドル。今後はカリフォルニアやニューヨーク、イギリス、上海などに5000以上のVRアーケードを設置する計画だ。

中国はVRアーケードが盛況で、既に大小合わせて数千の施設がある。全米でも次々に誕生している。ミネソタ州の巨大ショッピングエリア「モール・オブ・アメリカ」では、インドの起業家グループが総工費1200万ドルの施設をオープンした。ブルックリンのVRバーは、3Dペインティングやジョブ・シミュレーターが人気だ。

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