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ダイアナが泣きついても女王は助けなかった 没後20年で肉声公開へ

ニューズウィーク日本版 / 2017年7月31日 19時33分

<突然の死から20年を数えるプリンセス・ダイアナ。夫チャールズとの破綻した結婚生活が、ダイアナの肉声で語られる>

ダイアナは、チャールズ皇太子との夫婦関係に悩みエリザベス女王に助けを求めたが、救いの手は差し伸べられなかった――。

8月31日に没後20年を迎えるダイアナ元皇太子妃が、チャールズ皇太子との結婚生活の悩みを暴露した生前の映像が、英チャンネル4のドキュメンタリー「Diana:In Her Own Words」で放映される予定だ。

この映像は、92~93年にケンジントン宮殿でダイアナの元ボイストレーナーが撮影したもの。悩みや昔から抱えていた摂食障害で疲弊したダイアナが泣きながらエリザベス女王のもとを訪れたエピソードなどが語られるという。

映像は、2004年にアメリカで放映されており、チャールズ皇太子との破綻した結婚生活の様子がダイアナの口から語られた。なかでも、チャールズと当時愛人関係にあった、コーンウォール公爵夫人カミラとの問題に直面したとき、チャールズに冷たくあしらわれたことがわかる。チャールズは「愛人がいない唯一のウェールズ王子になりたくない」と言い放った。

さらにダイアナはこうも言っている。エリザベス女王の夫フィリップ殿下は息子チャールズに、ダイアナとの結婚がうまくいかなかったら、5年後にカミラのもとに戻ればいいと話した、と。

【参考記事】ダイアナ元妃は、結婚前から嫉妬に苦しんでいた
【参考記事】ヘンリー王子が心の問題を告白 その背景にあるものとは

王子らを心配する声も

内容が内容なだけに、ウィリアム王子とヘンリー王子が受けるショックを心配する声も上がっている。2人の王子の叔父にあたるスペンサー伯爵は、ダイアナ妃の実弟で、この極めてプライベートな録音内容を放送すれば、2人の王子が苦しむことになるとして、チャンネル4に放映を取りやめるよう求めている。

兄のウィリアム王子は、妻キャサリン妃との間に生まれた長女(シャーロット王女)に、ダイアナの名前を与えている。全名は、シャーロット・エリザベス・ダイアナで、後妻であるカミラの存在をシャットアウトするかのようだ。



一方、ヘンリー王子は4月に、母ダイアナの死をきっかけに心の問題を抱えていたと告白して話題になった。幼い頃から兄ウィリアムに比べ、やんちゃで周囲を困らせるようなエピソードの多いヘンリー。ただ、これもわずか12歳で母を失った悲しみが原因だった。4月には、英テレグラフ紙のポッドキャスト番組で、心が「破綻寸前」の状態だったと明かしたばかりだ。

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