1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

アマゾンの複雑で周到過ぎる節税対策

ニューズウィーク日本版 / 2017年9月8日 17時0分

【参考記事】アマゾン+スーパー、宅配改革への大勝負

米当局と欧州委員会の一連の調査結果は今後、アメリカとヨーロッパの両方で事業を展開する多国籍企業にどう課税すべきかという点をめぐり、緊張を引き起こすことになるだろう。

アマゾンには、ジェイコブ・ルー前米財務長官をはじめとする強力な支持者がいる。ルーはEUについて、非課税所得から莫大な金を回収するためにアメリカ企業だけを「不当に」追及していると非難した。

EU競争委員会のマルグレーテ・ベスタゲールは、この疑惑を否定する。彼女は昨年、ベルギー政府に対し、35の多国籍企業から未払いの税金7億ユーロを追徴するよう指示。DAFやスカニアなどヨーロッパの大手トラックメーカーについては、価格操作や欧州委員会による排出量基準導入の足を引っ張っている疑いで調査している。

米当局との訴訟については3月、米租税裁判所が訴えを退け、アマゾンが勝訴した。米トランプ政権は同社のような節税策を取り締まりたい考えだが、ブラムはこうした強引な税対策は「いくつもの複雑な層を織り成し、国家の税務に関するいかなる監査当局も、その層を突き抜けて真相を見抜くのは不可能だ」と語る。


【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガリニューアル! ご登録(無料)はこちらから=>>

[2017.9. 5号掲載]
サイモン・マークス


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください