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「選ばれし者」アルカイダの次期指導者はハムザ・ビンラディンで決まり?

ニューズウィーク日本版 / 2017年9月13日 20時45分

ハムザは、父の出身国であり9.11テロへの関与も疑われるサウジアラビアの王室も批判した。「我々の土地であるサウジアラビアはサウジ王室に占領されている」とハムザは言った。「サウジアラビア軍がアラビア半島とイスラム教徒に属するあらゆる土地から撤退するまで、サウジアラビアを攻撃し続ける」

今回アルカイダがハムザのメッセージを公表したのは、ISISが弱体化する隙を狙って、再び自分たちの存在感を取り戻すためだ。ISISはイラクやシリアの戦闘で次々に敗れ、かつての支配地域を大幅に失っている。



アルカイダ系の武装組織は今も世界各地で活動している。シリアの武装勢力「ヌスラ戦線」から改名した「ジャブハト・ファタハ・アルシャム」は、6年に及ぶシリア内戦で常に存在感を維持してきた。サハラ砂漠以南を拠点にするアルカイダの分派「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ」やその分派も、北アフリカ地域の地元政府や住民に対するテロ攻撃を続けている。

ビンラディンがアメリカに消えない傷を与えた9.11テロから16年がたった今、息子のハムザは最高の立ち位置にいるように見える。理由の1つは、アルカイダが世界の舞台で復活を願っているからだ。アルカイダに詳しいアリ・スーファン元FBI捜査官は6月、本誌の記事にこう書いた。「アルカイダは攻撃を再開する手段も機会も手に入れた。ハムザはただ、機が熟すのを待っているだけだ」

アルカイダは近年、世界中で力を蓄えることを優先したせいか、ほとんど欧米でテロ事件を起こさなかった。それももうすぐ変わりそうだ。

(翻訳:河原里香)


ジャック・ムーア


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