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中途半端だったシリアへのミサイル攻撃

ニューズウィーク日本版 / 2018年4月16日 18時45分

4月14日に開かれた国連安全保障理事会の緊急会合は、アメリカとロシアの代表による激しい非難の応酬になった。ロシアのワシーリー・ネベンジャ国連大使は、米英仏3カ国によるシリア攻撃を批判した。

「これは外交の破壊行為だ。主要な核保有国がやったのだから、ただの破壊行為では済まされない」、とネベンジャは言った。だがロシアが提出したシリア攻撃を非難する決議案への賛成は、安保理15カ国中で採択に必要な9カ国に届かず、反対多数で否決された。

国連のアントニオ・グテレス事務総長は、今回の攻撃は安保理決議を経ていないため国際法に違反する可能性がある、と含みを持たせた。

「国連憲章は非常に明確だ。国連安保理には、国際平和と安全を維持する一義的な責任がある」と、グテレスは4月13日に声明を発表した。「安保理の理事国が結束して責任を果たすよう求める」

米共和党議員の大半は、今回の攻撃を称賛した。だがトランプは3月29日の演説で突然、シリアから米軍を早く撤退させたいと言ったばかりだったため、一環したシリア政策をもたず、米議会の承認も経ずに攻撃に踏み切った、という批判も一方にはある。

(翻訳:村井裕美、河原里香)


From Foreign Policy Magazine



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