1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

ルワンダ現政権は虐殺の加害者だった──新著が明かす殺戮と繁栄の方程式

ニューズウィーク日本版 / 2018年5月9日 17時40分

「あのジェノサイドは結局、『投資』だったんだ。」

すなわち、ジェノサイドが発生した「おかげ」で、ルワンダは「国際社会」から膨大な援助が入るようになり、世界中から研究者、ジャーナリストや観光客が入国し、投資も増え経済成長した。何百万人の犠牲という悲惨な「投資」があったからこそ、カガメ氏が世界のヒーローになった。上記のコメントはあくまでも個人見解であるが、それに同意する難民も少なくない。考えただけでぞっとする。

               *****

実は日本からも同国を視察、観光、研究、そして留学目的に訪れる人は多いものの、同国の政治やRPFが犯したジェノサイドなどについて精通している人はかなり少ないのが残念である。

ぜひ本書を手に取って、ジェノサイドの実態だけでなく、人道支援や開発援助が悪用された事実も学んでもらいたい。

来年2019年、ジェノサイド発生から25周年を迎えるルワンダ。将来、同様な罪が繰り返されないためにも、ルワンダとコンゴにおける残虐行為の歴史を改めて直面すべきなのではないだろうか。




米川正子(立教大学特定課題研究員、コンゴの性暴力と紛争を考える会の代表)


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください