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安倍首相はよく耐えた!

ニューズウィーク日本版 / 2018年10月27日 21時23分

なんという、計算し尽くされた手法ではないか。



なぜ、わざわざ安倍首相訪中の日に合わせて、南部戦区まで行かなければならないのか、「おかしい!」と思ったのだが、その勘は当たっていた。

新華網は安倍首相との首脳会談を報道するページにも、わざわざ右側に、紙面における扱い方を掲載するという念の入れようなのである。

ここまで来ると、思わず「安倍首相、負けるな!頑張れ!」と、つい言いたくなってしまう。ま、お手並みを拝見することにしようか。

p.s.

10月27日付の「人民日報」第一面は、新華網と同じように、左側に大きく、習近平が安倍首相と会談することになっている26日の午前中に、わざわざ南部戦区に行ったことが書いてある。しかし日本の大手メディアの一つである読売新聞(10月27日付け)は、「人民日報」の左側(1面トップ)に大きく書いてある習近平の南部戦区視察の部分を、「新京報」という北京の地方版の新聞で隠して、あたかも安倍首相との首脳会談が「人民日報」一面トップで大きく扱われているように工面してある。なぜ、ここまでの、まるで「イメージ操作」のようなことまでしてでも、日中首脳会談が大きく扱われたというイメージを日本人に植え付けたいのだろうか?その目的は何なのだろう。

真実を見ようではないか。真実にこそ凄味があり、そこからしか真相を分析することはできない。イメージ操作をやめないと、日本が歩むべき道を読み誤らせる。


[執筆者]遠藤 誉
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『毛沢東 日本軍と共謀した男』(中文版も)『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』など多数。


※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

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遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)


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