イエメン停戦合意後も、なおくすぶる火種
ニューズウィーク日本版 / 2018年12月25日 15時10分
しかしイエメン情勢の専門家たちによると、当事者の間では戦闘終結に向けた機運が高まっているとは言えない。
イエメン情勢に詳しいアメリカ人研究者で、対イエメン制裁の履行を監視する国連の専門家パネルに加わったこともあるグレゴリー・ジョンセンは、「戦闘の当事者にとっては、和解よりも戦争のほうが簡単だ」と指摘する。
サウジ軍の攻撃は主として空爆だから、サウジ側に死者は出ていない。一方のホーシー派は「組織の存亡を懸けて」戦い抜く覚悟であり、サウジの軍事介入さえなくなれば内戦に勝利できると信じている。
「ホーシー派の幹部は食料や医薬品不足の影響をほとんど受けていない」とジョンセンは言う。「空爆の標的にもなっていない。命の代償を払っているのは一般のイエメン人だ」
From Foreign Policy Magazine
<本誌2018年12月25日号掲載>
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コラム・リンチ (フォーリン・ポリシー誌外交問題担当)
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