【ブレグジット超解説】最大の懸案はアイルランド国境を復活させない予防措置「バックストップ」
ニューズウィーク日本版 / 2019年2月14日 16時0分
長期的には、テクノロジーに期待する見方もある。例えば、貨物が倉庫を出る前に、税関申告ができるシステムが開発されるのではないか。X線検査やスクリーニング審査、車両番号の自動認識などを組み合わせれば、国境で物理的に止める必要はなくなる。
とはいえ、短期的な見通しは暗い。EUとアイルランド政府がバックストップ条項に関して譲歩の意思を示せば、英議会は離脱協定案を承認するだろう。メイはEUとの再交渉に臨む方針だが、EUとアイルランドは、再交渉はしないという立場を崩していない。このまま「合意なき離脱」に至ることは、全ての人が恐れる悪夢だ。
<本誌2019年02月12日号掲載>
※2019年2月12日号(2月5日発売)は「袋小路の英国:EU離脱3つのシナリオ」特集。なぜもめている? 結局どうなる? 分かりにくさばかりが増すブレグジットを超解説。暗雲漂うブレグジットの3つのシナリオとは? 焦点となっている「バックストップ」とは何か。交渉の行く末はどうなるのか。
ウィリアム・アンダーヒル(ジャーナリスト)
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