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日本の子どもの自殺率が2010年以降、急上昇している

ニューズウィーク日本版 / 2019年3月13日 16時0分



首位は「家族からのしつけ・叱責」、2位は「親子関係の不和」、3位は「学業不振」となっている。いじめや学友との不和よりも、家族関連の要因が多いことが分かる。

日本の人口構成が逆ピラミッドになる中、子どもへの期待圧力が強まっている。過度の期待で子どもを自殺未遂に追い込んだ親の事例もあるが(「神童に過度の期待、子供の自殺未遂で気づいた親の愚かさ」NEWSポストセブン、2019年2月23日)、養育態度の歪みには注意しなければならない。

少なくなった子どもが大事に育てられる時代と言われるが、「生きづらさ」の指標とも言える自殺率をみると、<図1>のグラフの通りだ。あと少ししたら人口比の上で「子ども1:大人9」の社会になるが、その時にはどうなっているか。

「教育に関心がある」などとあまり言わないほうがいい。教育については誰もが語れるが、逆ピラミッドの人口構成で「一億総教育家」の社会になったら、子どもは潰されてしまう。自殺対策の重点は子どもに移すべきだが、教育の重点は子どもから大人にシフトするべき時だ。人生100年、かつ変動の激しい現代では、全てのステージの人が生涯、絶えず学習を続けなければならない。

<資料:厚労省『人口動態統計』、
    警察庁『自殺の状況』>


舞田敏彦(教育社会学者)


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