「かわいげ」が人生の武器になる、「かわいげ」には33種類ある
ニューズウィーク日本版 / 2019年4月8日 13時0分
「同僚の信頼を勝ち取る」「上司の覚えめでたい」「社交場の華になる」といった目的別に、本書には計33パターンもの「『かわいげ』しぐさ」が掲載されており、これらはその一部に過ぎない。ここで全部は紹介しきれないが、他には以下のようなものもある。
・落ち着きなく話しかけて回る
・別れの挨拶に真摯に取り組む
・「ごきげん」であることを最重視する
・マウントを取らずに人を立てる
・「はい!」の返事が絶妙
・美味しいものではしゃぐ
・女性全員に等しくやさしい
確かに、これらのしぐさをする人には、年齢や立場にかかわらず、「無邪気」と言いたくなるような魅力がある。反対に「いつも仏頂面」「対抗心をむき出しにする」「人のせいにする」「自主性がなく指示待ち」といった態度は、「かわいげがない!」と陰口を叩かれかねない「NGしぐさ」だ。
100パーセント全力の謝罪で、ピンチがチャンスに変わる
そもそも「かわいげ」とは何なのか。主に子供や容姿の端正な人が持つ「かわいい」という要素は、幼さやあどけなさに由来している。そして多くの人は、子供時代を終えて社会に出て、さまざまな矛盾や理不尽に直面することで、徐々に無邪気な笑顔を忘れていく。
子供の顔から「かわいい」がそぎ落とされることで、仕事をする人の顔になり、そうして人は大人になっていくのだ。それは、大人にとって「かわいい」は必ずしも必要不可欠な要素ではないからだとも言える。
だが、なかには「かわいい」をずっと持続する人もいる。幼さ由来の「かわいい」が大人になってからも保たれ続けると、それはやがて「かわいげ」に変化していく――というのが本書の説明だ。つまり「かわいげ」とは、本来誰もが持っている「人間的魅力」のひとつだと言えるだろう。
そんな「かわいげ」が最も力を発揮するのは、謝罪の場だという。たとえ自分のミスであったとしても、一切の打算なく謝罪することは、実は難しい。「とりあえず頭を下げておけば......」という気持ちが、無意識のうちに働いてしまうからだ。
しかし、もしもそこで100パーセント全力の謝罪ができれば、相手も「許してやろう」という気になり、さらに「かわいげのあるヤツだな」という評価を得られる可能性がある。危機に陥っていた人間関係が、逆に良い方向に転換するのだ。まさに、ピンチがチャンスに変わる。そんな力が「かわいげ」にはある。
ハードルが高いなら、せめて「NGしぐさ」に気をつけたい
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