Huawei一色に染まった中国メディア──創設者が語った本音
ニューズウィーク日本版 / 2019年5月22日 18時0分
Q:それでもアメリカの圧力により、顧客へのサービスが落ちてしまうと思うが。
A:いや、そうは思わない。華為は世界の最先端を行っている。少しは成長速度が緩慢になるかもしれないが、たとえば今年の第1四半期の前年度同期比成長率は39%だった。4月はたしかに25%に落ちたが、大きな影響はない。
Q:Googleが華為にサービスを提供しないと言っている。ヨーロッパなどでは非常に心配しているが、アンドロイドシステムを更新することができなくなるのではないのか?
A:Googleは責任感の強い、とても素晴らしい企業だ。今アメリカ政府を説得しようとしている。今はこれ以上は言えない。
(参照:3月25日付けコラム<グーグルよ、「邪悪」になれるのか?――米中AI武器利用の狭間で>)
Q:こういう状態がいつまで続くと思うか。
A:それはトランプに聞いてくれ。もっとも、私たちは多くの他の国にイノベーション基地を建設してもいい。あるいは、他の国から中国に来てもらってもいい。方法はいくらでもある。
Q:任総裁には、なぜか非常に落ち着いた穏やかな姿勢を感じるのだが、それはなぜか。そして、こういったリスクに備える意識はどこから来たのか?
A:いつも華為は叩かれてきた。だから常に危機感を抱き続けてきたので、いつどのような形でやられてもいいように準備してきた。生存のために早くからスペア・タイヤを用意している。これまで使わなかっただけだ。
(筆者注:華為はもともと中国政府に潰されるという危機感があったから、海外に事業展開を始めた。これらはYahooにおけるコラムで数多く書いてきたので列挙は省略する。)
Q:孟晩舟事件にしても、アメリカは対イラン問題を理由としている。この誤解を解くため、あなたはアメリカ政府、特に商務部や司法部と協議するつもりはあるか?
A:何を言っているんだい。私は既にアメリカ政府を起訴したではないか。法廷でアメリカが証拠を出せば済むことだ。私は法廷で弁護士とわたりあう。
Q:水面下のルートから話をするつもりはないのか?
A:私は水面下のパイプを持っていない。それとも君は私にトランプの電話番号をくれて、トランプとこっそり話をしろとでも言うのかい?
Q:「996」という問題があるが、西側諸国の働き方と中国とでは、大きな価値観の差がある(筆者注:「996」とは「朝9時に出勤して夜9時に退社、睡眠時間は6時間」という意味)。社内では、このバランスをどのように取っているのか。
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