シリアのイドリブ県で戦闘が激化するなか、政府軍が再び化学兵器攻撃か?
ニューズウィーク日本版 / 2019年5月22日 19時30分
最終報告書に盛り込まれることのなかったこの文書をリークしたのは「シリア、プロパガンダ、メディアに関する作業グループ」(Working Group on Syria, Propaganda and Media)で、シリア軍の化学兵器使用について疑義を呈してきたジャーナリストのヴァネッサ・ビーリー氏らが参加する組織だ。「アサド政権支持者」との非難を浴びるグループが発信源で、機密文書を作成したというイアン・ヘンダーソン氏なるOPCWの重鎮が、現地調査団ではなかったとの情報が錯綜するなかで、機密文書が偽者だとする見方も散見される。
真偽はともかく、ラタキア県での塩素ガス使用疑惑であれ、OPCW機密文書であれ、シリアで使用される化学兵器は、軍事的効果以上に政治的効果を狙ったものであることだけは、誰の目にも明らかだ。そして、こうした効果が期待されるのは、常に反体制派が窮地に立たされている時であり、紛争の当事者たちは、こうした状況下で、化学兵器使用(疑惑)にさまざまな政治的意味を与えようと躍起になっているようである。
<ヤフー個人より転載>
青山弘之(東京外国語大学教授)
この記事に関連するニュース
-
二正面作戦を戦うロシアの苦境
ニューズウィーク日本版 / 2024年7月4日 11時0分
-
ハマス支援巡りイラン・シリア・北朝鮮を提訴、奇襲攻撃の被害者ら
ロイター / 2024年7月2日 10時47分
-
イランの核武装への兆候か? イスラエルとの初交戦と大統領墜落死が示すもの
ニューズウィーク日本版 / 2024年6月27日 12時40分
-
ステルス機と真逆「すごくない戦闘機」の系譜 今も愛される高コスパ機 俺たちゃこれで十分だ!
乗りものニュース / 2024年6月15日 18時12分
-
各地の「イランの民兵」が、はじめて対イスラエルの合同軍事作戦を実施した
ニューズウィーク日本版 / 2024年6月10日 14時7分
ランキング
-
1フランス政界を激震させる国民連合 「極右」と呼ばれる理由は?
日テレNEWS NNN / 2024年7月6日 18時14分
-
2バイデン大統領、選挙戦継続を改めて強調 撤退へ圧力強まる
日テレNEWS NNN / 2024年7月6日 17時2分
-
3上川外相、カンボジア訪問 共同通信記者の慰霊碑に供花
AFPBB News / 2024年7月6日 14時54分
-
4ゼレンスキー氏、スターマー英新首相と電話会談 支援継続の確約に謝意
産経ニュース / 2024年7月6日 9時43分
-
5台湾検察、民進党大物を逮捕 収賄容疑、政権に打撃の可能性も
共同通信 / 2024年7月6日 18時31分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください