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ファーウェイ、一夜にして独自OS:グーグルは米政府に包囲網解除を要求か

ニューズウィーク日本版 / 2019年6月11日 18時45分

商標専用使用権の登録期間は2019年5月14日から2029年5月13日まで。

任氏は「スペア・タイヤは早くから準備していた」と言っていたが、なんと、2012年から独自OS「華為鴻蒙」に着手していたというから、「いつ、何が起きてもいいように」周到に準備されていたものとみなしていいのだろう。

燃え上がる中国ネット

現在、ファーウェイは100万台のスマホを用いて、独自のOSをさまざまな端末に搭載した時の適応性、安全性などの測定を行なっている。その測定に中国中の大手IT企業が支援を申し出た。

アリババ、テンセント、バイドゥ......などが次々と応援の手を差し伸べ、中国のネットはファーウェイとそれを応援する大手企業に対して賛美の声を上げ、まさに「真っ赤に燃え上がっている」ようだ。

特にアリババの馬雲が、トランプ大統領に「アメリカに300万人の就職先を提供する」と約束したことを取り消したために、「馬パパ、偉いぞ、よくやった!」と賛辞を惜しまない。

中国のネットは「華為加油(ホァーウェイ、ジャーユー)(ファーウェイ、頑張れ)!」の応援歌に満ち、ファーウェイと人民の一体化が過熱している。

グーグルがファーウェイ側に寝返ったか?

慌てたのがグーグルのようだ。

トランプ政権がファーウェイに対して半導体などの輸出禁止を発表すると、グーグルは直ちにファーウェイに対してアンドロイドのライセンス剥奪措置を宣言。完全にトランプ政権の方針と歩調を合わせていた(かに見えた)。これは本来ならファーウェイに致命的な打撃を与えるはずだった。

だというのに、ファーウェイの任氏は5月21日のインタビューで「グーグルは良い仲間だ。いろいろと方法を考えてくれている」と余裕の表情を見せていた。



それもそのはず。

グーグルは既にファーウェイがOSを独自開発していることを知っていたのだろう。そして任氏とは「話ができていた」としか思えない。

ネットには

●青ざめるグーグル
●グーグルは慌てたのか?
●グーグルはファーウェイに寝返ったのか?

など、さまざまなショッキングな言葉が溢れているが、要はグーグルは米政府(商務省)に「トランプ政権によるファーウェイへの攻撃包囲網を解除するように求めた」というのである。

理由は、「米政府はファーウェイに安全上の問題があると言うが、しかしオープンソースを用いてアンドロイドに類似したOSをファーウェイが作れば、かえって米政府の安全を脅かす危険性がある」とのこと。なぜなら、AOSP(Android Open Source Project)として公開されると、オープンソース・ソフトウェア・ライセンスが適用され、自由に閲覧もしくは再利用できるようなルールになっている(らしい)。だからファーウェイに、それはルール違反だと言えなくなってしまう(らしい)。

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