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NY大停電──暗闇の向こうで何が起こっていたか:在住者体験談

ニューズウィーク日本版 / 2019年7月19日 16時0分

70年代といえば財政危機を引き金に治安が悪化し、市内のあちこちで犯罪が多発していた時代だ。2003年も今回も、停電を悪用した犯罪が聞こえてこないのは不幸中の幸いだろう。
(* 神のいたずらか、奇しくも今回の停電も1977年と同じ7月13日に発生した)

午前1時すぎ、ビーチからの帰りにタイムズスクエアに寄ってみたが、完全復旧していた。(c) Kasumi Abe

住民の証言「時間差で停電に」

今回の停電被害は、マンハッタンのミッドタウン(タイムズスクエアがある42丁目)周辺の40ブロックに及ぶ西側エリアで起こった。

西42丁目に住んでいる筆者の知人に、今回の体験談を聞くことができた。

実は私の住むエリア(11番街と12番街の間)は停電になっていませんでした。午後7時20分ごろ、43丁目の10番街と、52丁目の9番街に住む友人からそれぞれ連絡があり停電を知りました。私のアパートは42丁目の南側に面しています。もしかして北側は停電していたのかもしれません。

友人を心配して、ニュースを見ながら情報を送り続けていたら、午後9時20分ごろ自分の家の電気も落ちてしまいました。

窓から見ると、34丁目のエンパイアステートビルも真っ暗になっていました。午後10時05分ごろ電気が戻ったと友人から連絡があり、エンパイア~も復旧していました。私の家ももうすぐかと楽観したものの、結局11時40分ごろまで真っ暗でした。

暑さ対策に関しては、停電までエアコンをかけていたので、停電後もしばらく問題なかったです。午後10時ごろアパートのビルがセルフジェネレーターによって廊下やエレベーターに冷房が戻ったので、ラッキーなことにあまり辛い思いはしなかったです。



「暗闇なんてカンケーない!電力がなくてもできることはある」

ハプニングをも歌にして楽しむ人々
ニューヨークは、生きるパワーがみなぎる街。この日は一段とエンターテインメントが人々に活力を与えたようだ。

26のブロードウェイショーと、ジェニファー・ロペスなどのコンサートが中止になったが、人々はさまざまな方法で停電というハプニングを「サバイブ」した。

まだ明るい時間帯。カーネギーホールの外で、合唱団(Millennial Choirs and Orchestras)による即興演奏会がはじまった。

A power outage in New York, but it couldn't stop the Millennial Choirs and Orchestras, creating a makeshift stage right outside Carnegie Hall. #nycblackout pic.twitter.com/fPQJzvTS1t— Ravi Agrawal (@RaviReports) 2019年7月14日

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