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【対韓国・北朝鮮】日本は「核保有した統一朝鮮」を利用せよ

ニューズウィーク日本版 / 2019年9月27日 7時10分

核を保有する統一朝鮮に敵対するのか、友好関係を維持するかという二者択一なら、日本には後者しか選択肢はないだろう。もし敵対するなら、日本も核武装するしかなくなるからだ。そうなれば東アジアの緊張は頂点に達する。それ以前に、世界唯一の被爆国として、たとえ状況がどうであれ、日本の核武装という選択肢に国民のコンセンサスは得られない。

朝鮮半島の向こうに中国とロシアという核保有大国が存在している以上、統一朝鮮と協力して、地域の力の均衡(バランス・オブ・パワー)を図る。国際政治の戦略上、それが最も妥当かつ有効な選択と言えよう。そのためには、かつての大日本帝国のように覇権を追求するのではなく、日本が自ら地域安定に向けたビジョンを描き、独自の外交力で存在感を発揮する道を模索すべきだろう。

気掛かりなのは、日韓の秘密情報保護協定(GSOMIA)破棄を宣言した文政権が、日米韓の同盟関係から抜け出しかねないことである。日本の外交力は既に試されている。

<本誌2019年10月1日号「2020 サバイバル日本戦略」特集より>

※「2020 サバイバル日本戦略」特集では他に、トランプ、習近平、ブレグジット、プーチン......と、国・テーマごとの「トリセツ」を掲載。「自分のことは自分で」が基調のこれからの時代の国際情勢を乗り切るため、日本は自分自身を変えていかねばならないと提言しています。

【参考記事】「盤石」の安倍外交、8年目の課題は「韓国」だ


※10月1日号(9月25日発売)は、「2020 サバイバル日本戦略」特集。トランプ、プーチン、習近平、文在寅、金正恩......。世界は悪意と謀略だらけ。「カモネギ」日本が、仁義なき国際社会を生き抜くために知っておくべき7つのトリセツを提案する国際情勢特集です。河東哲夫(外交アナリスト)、シーラ・スミス(米外交問題評議会・日本研究員)、阿南友亮(東北大学法学研究科教授)、宮家邦彦(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)らが寄稿。



阪堂博之(ジャーナリスト)


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