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なぜ女性の「ボディヘア」はいまだタブーなのか?...新しい「無毛」の歴史

ニューズウィーク日本版 / 2024年2月11日 8時50分

11月の米大統領選で共和党の候補指名が有力視されるトランプ前大統領は9日、大統領在任中に銃保有の権利を守ったと強調し、返り咲けばバイデン政権が導入した銃規制を全て撤廃すると表明した(2024年 ロイター/LEAH MILLIS)

<ありのままの自分の体型を認める「ボディ・ポジティブ」が世界中で広がり、「バストトップ」へのタブーも薄れているにもかかわらず、女性の体毛はいまだ忌避されるのはなぜか>

1999年、映画『ノッティングヒルの恋人』のプレミア上映会でジュリア・ロバーツのドレスからわき毛が見えたことは当時、大事件として扱われた。

フェミニストとしての意思表示ではないかとも言われていたが、本人いわく「処理をし忘れていた」とのこと。大女優が実はズボラな女性であったことに人々は驚き、笑いのタネとなった。

■【関連写真】ジュリア・ロバーツのわき毛 を見る

  

あれから約25年、現在では太っているか痩せているかといった体型、高いか低いかといった身長など、ありのままの自分の体を認めて受け入れる「ボディ・ポジティブ運動」が世界中で広がっている。プラスサイズモデルが活躍していることは承知のとおりだ。

また近年、セレブたちがこぞってシースルードレスを着用し、バストトップを見せることはジェンダーなど「社会規範」への挑戦としてトレンドとなっている。しかし、女性の「ボディヘア(体毛)」については、いまだトレンドとして「ポジティブ」には受け入れられていない。

実はすでにその「社会規範」に挑戦し、わき毛を披露する人気モデルのエミリー・ラタコウスキーやローデス・レオン(マドンナの娘)のようなセレブもいる。しかし、相変わらず好奇の目か「売名行為」のようにとらえられているのも事実だ。

■【関連画像】エミリー・ラタコウスキーとローデス・レオンのわき毛 を見る

このように定期的な処理を怠ることは「女性としていかがなものか」という社会規範は「ジュリア・ロバーツ事件」から今も変わらない。

男性の体毛については「男らしい」とすらされるにもかかわらず、なぜ女性の体毛は忌み嫌われるのか?

この疑問をもったイギリスの当時大学生だったローラ・ジャクソンが2019年に始めた「ジャニュヘアリー運動(Januhairy)」が今年も1月に行われた。

髪を伸ばすのと同様に脱毛・除毛をやめるという取り組みで、男性同様に女性にも体毛があり、それは不衛生でも「女性らしさ」の欠如でもないという認識を共有するプロジェクト。その名の通り、毎年1月(January)に毛深く(hairy)なるというものだ。

着実にファンを増やしており、今年も多くの女性たちが脇、腕、脚、そしてひげを誇らしげに見せる写真を次のようなコメントを添えて、インスタグラムにアップした。

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