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いま、紹興酒が日本でブーム!(の兆し) 「女児紅」「孔乙己」知ってる?

ニューズウィーク日本版 / 2024年2月29日 19時20分

「雑誌の企画で、僕がレストランのシェフと組み、紹興酒のペアリングをすることもあります。まだ急増はしていませんが、波は感じています」

日本には探求心の強い酒好きが多く、これまで日本酒やワインをたしなんでいたその酒マニアたちが「未開拓」の紹興酒に興味を持ち始めた、というのが門倉さんの見立てだ。黄酒のイベントを開くと、30~50代の人が大勢集まり、男女比は半々のこともあれば、女性が9割のときもあるという。

全くうれしい兆候だ。女の子が生まれると家で造った酒を土に埋め、嫁に行くときに掘り出して飲むという伝統から生まれた「女児紅(ニュイアルホン)」、酒が飲みたくて本を盗んでしまう哀れな文人を描いた魯迅(彼も紹興出身だ)の短編『孔乙己』から名付けられた「孔乙己(コンイーチー)」......日本人に味わってもらいたい紹興酒はまだまだたくさんある。

中国で今、ジャパニーズウイスキーや日本酒が大ブームになっていることはご存じだろう。中国人が日本の酒を飲み、日本人が中国の酒を飲む。それで双方が楽しく杯を交わせば日中友好はもっと進む──。そんな私の「夢」が酔っぱらいの戯言(ざれごと)で終わらないことを願っている。

周 来友
ZHOU LAIYOU
1963年中国浙江省生まれ。87年に来日し、日本で大学院を修了。通訳、翻訳、コーディネーターの派遣会社を経営する傍ら、ジャーナリスト、タレントとしても活動している。

■紹興酒とは?現役中華料理店スタッフが解説する基礎知識や楽しみ方――『黄酒入門』著者のYouTube

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