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サーキュラーエコノミーで経済をエコ化せよ 世界の最新循環経済のフォーラム開催

ニューズウィーク日本版 / 2024年5月10日 17時10分

「循環的なビジョンを行動に変える」セッションにおけるパネルディスカッション「ガバナンスと財政は理論をどう実践化できるか?」 photo by Marian Stănescu ©Sitra

3人はサーキュラーエコノミーの実践について30分ほど語った。ハイネン社会基盤・水管理担当国務相は、「サーキュラーエコノミーは単独で行うことはできない。サーキュラーエコノミー先進国として知られるオランダは、持っているアイデアや専門知識を他国に提供し、他国から学ぶことも重視している。また、サーキュラーエコノミーは原材料の調達や製品に関してグローバルな価値の変化をもたらすことができ、例えば、アフリカの国々によいインパクトを与えるだろう」と話した。

ドゥルスマ氏は「アフリカにおいて、サーキュラーエコノミーは新しいことではない。目を引く事例はすでにある。今必要なことはスケールアップ。それには、まず各国政府が正しい方針と規則を示し、次に金融機関がサーキュラーエコノミーを単なるビジネスチャンスだととらえるのではなく、自らを、気候変動による生物多様性の損失や公害に対応するためのグローバルなコミュニティーの一員ととらえることも大切だ。サーキュラーエコノミーのスタートアップの存在も大切で、少額の資金と技術的な援助があれば、大きく成長できるはず」と説明した。

欧州投資銀行のファヨール氏は、サーキュラーエコノミーに対してのビジョンを語った。「サーキュラーエコノミーはヨーロッパの政策がどこに向かっているかと密接に関係していて、サーキュラーエコノミーのコンセプトを持たない企業やプロジェクトには、多額の投資はしにくい。また、サーキュラーエコノミーにはイノベーションが不可欠で、欧州投資銀行はそれらのプロジェクトへの投資を続けているが、その割合を増やす必要性を感じている。昨年は気候と環境のプロジェクトに50億ユーロを当てたが、そのうち、サーキュラーエコノミー分野のプロジェクトは一部のみだった」

なお、EUは2024年末までにサーキュラーエコノミーリソースセンターを新設し、サーキュラーエコノミーが世界的に実践されるよう促進していくと本フォーラムで発表した。

中国もサーキュラーエコノミーに注力

「中国の循環的変革を明らかにする」セッションで語る、エレン・マッカーサー財団北京事務所のイソン・グアン代表 photo by Alexandru Enache ©Sitra

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