イスラエルはハマスの罠にはまった...「3つの圧力」に追い込まれたネタニヤフ、ガザ戦争の出口は見えず
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月21日 17時16分
カート・キャンベル米国務副長官は先頃、現在の状況は9.11同時テロの後、アメリカがイラクとアフガニスタンで直面したものに似ていると警告。「(イラクとアフガニスタンでは)一般市民が退避した後も、多くの暴力や反乱が起きた」と述べた。
ガザは今後、どうなるのか。イスラエルもパレスチナも、イスラエル軍が長期にわたってガザを再占領する状況は望まないだろう。しかもネタニヤフは、いまヨルダン川西岸の一部を統治するパレスチナ自治政府がガザの統治を引き継ぐことは認めない姿勢をはっきり示している。
だが部族組織の指導者らがイスラエルに代わってガザを管理するというネタニヤフが好む方法は、対立する組織間の小競り合いや腐敗を招く恐れがある。一方、中東の近隣諸国や国連などの外部勢力が関与するという選択肢は、ネタニヤフが支持していない。
戦闘地域から別の戦闘地域へと避難を続けるパレスチナの住民は、もう希望を失いつつある。ラファのある地域指導者はこう語った。
「戦争は全てを変えた。だが何より問題なのは、安全が消え去ったことだ。弱者に残されたものは何もない。生き残るのは強者だけだ」
Ian Parmeter, Research Scholar, Centre for Arab and Islamic Studies, Australian National University
This article is republished from The Conversation under a Creative Commons license. Read the original article.
この記事に関連するニュース
-
ネタニヤフ氏「ガザ停戦案にコミット」、軍はラファでの進展表明
ロイター / 2024年6月25日 5時28分
-
なぜガザの停戦案はまとまらないのか?「イスラエルは軍事力だけではハマスに勝てない...」
ニューズウィーク日本版 / 2024年6月18日 17時55分
-
バイデン氏のガザ停戦案、ハマスが主要部分拒否か 正式に回答
ロイター / 2024年6月12日 9時16分
-
ハマスが歓迎し、イスラエルは拒否...バイデン政権「ガザ停戦案」で疑われるのは
ニューズウィーク日本版 / 2024年6月4日 12時25分
-
ハマスのガザ支配を容認せず 強硬姿勢、反発招く可能性
共同通信 / 2024年6月3日 8時34分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)