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指示出しても「聞いてませんでした」...伝達ミスはコマンドの出し方を変えれば「攻略」できる

ニューズウィーク日本版 / 2024年6月4日 11時55分

metamorworks-shutterstock

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
<業務フローや新しいタスクを指示しても、誰も実行してくれない...。こんなとき矢面に立たされる中間管理職を救う、オペレーション科学に基づいた「攻略法」とは>

数字と時間に追われる中間管理職を待ち受ける、「無理ゲー」とも言えるようなシチュエーションの数々。

それらは「仕組み」と「着眼点」を頭に入れれば攻略できる、とオペレーション調査会社トリノ・ガーデンの代表取締役、中谷一郎氏は語る。

オペレーション分析の第一人者として知られる中谷氏は、さまざまな業界・企業を分析し、「無理ゲー」攻略のための具体的な施策を著書『中間管理職無理ゲー完全攻略法』(CCCメディアハウス)にまとめた。

40項目から成るそのノウハウの一部を本書から抜粋し、3回にわたって紹介する。本記事は第2回。

※第1回はこちら:月200時間働いても評価されない...そんな無理ゲー攻略のカギは「見るべき景色」を認識すること

◇ ◇ ◇

無理ゲー:全然伝わっていない

言葉できちんと指示を出したはずなのに、現場に指示内容が全然伝わっていない

コマンドを実行してもキャラクターたちが指示通りに動いてくれないのでは、ゲームも展開しない。そんな状況が毎日くり返される。業務フローの変更や新しいタスクについて指示を出しても、誰も実行していない。現場に聞けば「聞いてませんでした」と返ってくる。指示はなぜ伝わらないのか。

攻略法

▶️「そもそも指示しても伝わらない」という前提に立つ

一度話しただけで、相手に正しく記憶してもらえると思うのは、話し手側のエゴであると考えましょう。そもそも人の記憶は不確かなもの。「話してもなかなか伝わらない」という前提に立った上で、記憶に定着しやすくする伝え方の工夫が必要です。

▶️言葉だけに頼らず、視覚情報を使って伝える

言葉での伝達だけでは、相手に伝わる情報はごく一部です。本当に覚えないといけないことに関しては、画像や動画を見せながら説明するなど視覚に訴えることで状況を理解しやすくなり、また、記憶も定着しやすくなります。

解説

人と人とのコミュニケーションには、限界があります。話し手が思っているほど、相手には伝わっていないものです。昨日話したことでも、「あれ、なんでしたっけ?」ということは、よくあること。大事なことは何度でも伝える必要があります。

我々が普段、現場のオペレーション分析の依頼をいただくクライアントは大手チェーンストアが多いのですが、そうした運営形態の企業では、「来週からお客様へこの方法で新商品をおすすめするように」というような全店通達がよくあります。

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