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「インドの民主主義は死んでいない」モディとBJP一強時代の終わり、圧倒的なリーダーの存在がアキレス腱に

ニューズウィーク日本版 / 2024年6月11日 14時45分

製造部門ばかりか、インドが成功してきた唯一の部門である技術サービス部門でも、労働市場を一変させる技術革命が進行中だ。この状況では雇用確保はさらに困難になる。

経済が強固な成長を遂げても、過去のようにそれに伴って雇用が増えることは期待できない。しかもAI革命で政治的混乱が広がり、今後ますますポピュリズムの嵐が吹き荒れる雲行きだ。分断と対立をあおる政治形態の下では、将来を楽観視しにくい。

今回の総選挙は猛烈な熱波の中で実施され、人々は気候変動の容赦ない影響を嫌でも思い知らされた。特にインドの農業は気温上昇と降雨パターンの変化に大打撃を受けているが、情報技術産業で栄えるバンガロールが水不足に見舞われたように深刻な被害は都市部にも及ぶ。

インドではどの政党が政権を握っても、こうした難題の解決に手こずることになる。だが今回の総選挙には1つだけ救いがあった。

コメンテーターや専門家はインドの「民主主義の危機」に盛んに警鐘を鳴らしたが、有権者の判断を見ると、騒ぐほどではなさそうだ。何ならBJPに聞いてみるといい。

From Foreign Policy Magazine

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