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なぜ保険料を払っていない「主婦」への年金はなくならないのか...廃止論者が陥る「机上の空論」

ニューズウィーク日本版 / 2024年6月19日 18時16分

筆者は3号被保険者の存在を今後も継続すべきだと主張したいわけではないが、この議論が出てくるときには、必ずと言ってよいほど現実と机上の空論とのミスマッチが発生することについては強く憂慮している。

エリートである識者たちが見落とす「共働き」の現実

年金問題について発言する論者の多くはいわゆるエリート層であり、夫、妻ともに相応の年収を得ているケースが多い。共働き世帯が全体の8割を占めているというデータだけを見て、夫婦ともに相応の年収を得ているはずなので「専業主婦世帯を想定した制度は不要である」と早合点している。

主婦年金は廃止し、就労している人は全員、厚生年金に加入して保険料を納め、年金をもらったほうがよいのは自明の理だが、これを推進するには女性の賃金を上げ、女性だけが子育てや介護に従事するという社会慣習の是正を同時並行で進める必要がある。現実を見ない議論ばかりでは、いつまでたっても年金制度を改革することはできない。

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