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フランスの「極右」が「極右」と呼ばれなくなる日

ニューズウィーク日本版 / 2024年7月2日 17時30分

また、ある世論調査によれば、国民連合の支持者は、これまでは女性より男性が多く、中高所得者より低所得者が多く、高学歴者より低学歴者が多く、若者世代や高齢者世代より中年世代が多い、とされてきたが、今や、それらすべての面で偏差がなくなり、ほぼすべての社会階層に一定の厚い支持層があるという、支持層の標準化が見られるようになってきた。

「極右」のレッテルが剝がれる日

このような国民連合の支持基盤の拡大に対する強い危機感が、マクロン大統領による議会解散・総選挙の決断の引き金になったのは間違いない。
自分と同じく危機感を持つはずの国民の「反極右」の良識に訴え、「極右」か「反極右」かを争点として強行突破を図ろうという作戦だ。

しかし、この「反極右」戦法は、うまく行きそうにない。。
なぜなら、国民の間で、もはや国民連合を「極右」とは考えない人々が多数になってきたからだ。そうした人々には、「反極右」というスローガンはまったく響かない。

それどころか、民主的な選挙で国民連合が一定程度の勝利を収めれば、「普通の政党」として市民権を得たことの証左との解釈も俄然説得力をもってくる。
いずれ国民連合の「極右」というレッテルが剝がれる日が来るのかもしれない。




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