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パリ・パラ男子バレー競技で「無敵」の強さのイラン...「世界で2番目に高身長の男」の異次元プレー

ニューズウィーク日本版 / 2024年9月4日 21時45分

メヘルザドセラクジャニは、モロッコのアミューズメントパークに勤務するブラヒム・タキオウラと並んで、世界で2番目に身長の高い男性とされている。タキオウラも、メヘルザドセラクジャニと同じくアクロメガリーを発症している。世界で最も身長の高い男性はトルコで農業を営むスルタン・キョセンで、2人を約5cm上回っている。

メヘルザドセラクジャニがスポーツ選手となるまでの道には、紆余曲折があった。15歳の時には、自転車事故に遭って骨盤に重傷を負い、右脚の成長が止まった。このため、彼の右脚は左脚よりも約15cm短くなっている。

この負傷によって、彼の運動能力には大きな制約が生じ、肉体的・精神的に多くの困難に直面したことで、引きこもりがちな生活を送るようになった。そんなメヘルザドセラクジャニが、イランのシッティングバレーボールチームによって見出されたのは、彼が20代半ばになってからのことだった。

イラン代表チームのヘッドコーチを務めるハディ・レザエイがメヘルザドセラクジャニを見出したきっかけは、特別な能力や障害を持つ人を特集したテレビ番組を見たことだった。メヘルザドセラクジャニの能力に興味を持ったレザエイは、さらに詳しい情報を手に入れようと、即座にこの番組を制作したテレビ局に連絡を取った。

コーチ陣は、メヘルザドセラクジャニが、とりわけその高身長と、人並外れたリーチによって、シッティングバレーボールの強力な選手になりうる可能性を持つことを認識したのだった。

アメリカの車いすバスケットボールチーム、無敗で準々決勝に進出

その他の競技では、アメリカの車いすバスケットボール男子チームが、オーストラリアに76対69で勝利し、1次リーグを無敗で終えた。

この勝利により、アメリカは3連勝となり、2大会連続で金メダルを獲得しているチームとして、その強さを改めて印象づけた。パリ大会におけるこれまでの3試合の合計スコアは202-159と、相手チームに大幅な得点差をつけている。

選手の1人、ファビアン・ロモは、「我々は、強さを印象付けるプレーで1次リーグを終えたかった」と語った。「だが今は、我々の視点は準々決勝に移った。対戦相手がどのチームであれ、準備を整える必要がある」

この試合の終了時点で、アメリカの準々決勝での対戦相手はまだ決定しておらず、他試合の結果を待つ必要があったが、地元フランスになる可能性が高いとみられている。(編集部注:記事執筆後にフランスと対戦し、82-47で勝利)

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