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メールで相手を説得するには「三手詰め」で書けばいい【新聞記者のベストセラー文章術】

ニューズウィーク日本版 / 2024年9月24日 17時55分

わたしも、仕事が終わったあと、手紙やメールを書き続ける取材相手が、何人もいる。高齢で身寄りがなく、生活の面倒を見ている人さえいる。

勘違いしないでほしい。打算でしているのではない。尊敬からしている。しかし、心からの尊敬も、かたちにしなければ、言葉にしなければ、伝わらない。

言葉にならない感情、言葉に落とせない思想は、存在しない。言葉にならないのではない。はなから感じていないし、考えてさえいないのだ。

この本の主張の、根幹であり、要諦(ようてい)であり、最初で最後だ。

◇ ◇ ◇

近藤康太郎(こんどう・こうたろう)

作家/評論家/百姓/猟師。1963年、東京・渋谷生まれ。1987年、朝日新聞社入社。川崎支局、学芸部、AERA編集部、ニューヨーク支局を経て、九州へ。新聞紙面では、コラム「多事奏論」、地方での米作りや狩猟体験を通じて資本主義や現代社会までを考察する連載「アロハで猟師してみました」を担当する。

著書に『ワーク・イズ・ライフ 宇宙一チャラい仕事論』、『三行で撃つ〈善く、生きる〉ための文章塾』、『百冊で耕す〈自由に、なる〉ための読書術』(CCCメディアハウス)、『アロハで田植え、はじめました』、『アロハで猟師、はじめました』(河出書房新社)、『朝日新聞記者が書けなかったアメリカの大汚点』、『朝日新聞記者が書いたアメリカ人「アホ・マヌケ」論』、『アメリカが知らないアメリカ 世界帝国を動かす深奥部の力』(講談社)、『リアルロック 日本語ROCK小事典』(三一書房)、『成長のない社会で、わたしたちはいかに生きていくべきなのか』(水野和夫氏との共著、徳間書店)他がある。

『三行で撃つ 〈善く、生きる〉ための文章塾』
 近藤康太郎[著]
 CCCメディアハウス[刊]




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