人間の皮膚細胞からできた卵子と精子が「親子の家族観」を変える3つの衝撃的可能性
ニューズウィーク日本版 / 2024年9月19日 18時2分
さらにIVGは理論上、卵子と精子の両方を同じ個体の細胞から得る「単独の生殖」を可能にする。もっとも配偶子を作製する過程で親の遺伝物質がシャッフルされ、遺伝的に異なる個体が作られるため、この方法で生まれる子供は親のクローンではない。
3人以上の遺伝子を組み合わせた「多重の親子関係」もあり得る。例えば、2組のカップルが体外受精で胚を作る。これら2つの胚のそれぞれからIVGを使って卵子と精子を作り、4人の大人全員と遺伝的関係がある1人の子供をつくることもできるだろう。
さらに、IVGは出生前の遺伝子の選択に革命をもたらし得る。通常の体外受精より多くの胚が得られ、遺伝的疾患や形質をスクリーニングすることができるからだ。「デザイナーベビー」や優生学について、さらには良い人生を送る可能性が最も高い子供を妊娠させるという道徳的な意義について、議論が急がれる。
新しい技術、特にIVGのように深遠な影響が広範囲に及ぶ技術については、法律も倫理も後れを取りがちだ。科学の急速な発展を考えれば、今すぐ議論を始めなければならない。
Julian Koplin,Lecturer in Bioethics, Monash University
Neera Bhatia, Associate Professor in Law,Deakin University
This article is republished from The Conversation under a Creative Commons license. Read the original article.
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