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省エネ、働く意欲の向上、位置情報把握...最先端の「照明」でこんなことまで出来る

ニューズウィーク日本版 / 2024年9月20日 17時15分

同社はまず、店舗やオフィス、工場、病院などへのサービスの導入を目指し、その対象を順次拡大させていく計画だ。

「店舗においては、お客さまの回遊行動を分析して効果的な施策に繋げることはもちろん、プッシュ配信や来店ポイントの付与といったコミュニケーションにも活用できます。オフィスではフリーアドレスの利用環境の把握やより快適なスペースの創出、工場では人や重機の稼働状況を把握して作業効率の向上を図るだけでなく、作業員の見守りとしても機能します」(田上氏)

「エコ」と「心の豊かさ」の両立を目指して

これらの新たな製品を通じてパナソニックが目指すのは、ウェルビーイングな暮らしの追求だ。SDGsにおいても重要なキーワードの一つとして注目されるウェルビーイングは、身体的・精神的・社会的に良好な状態を意味する。体が健康であるだけでなく、心身ともに満たされた状態であることが重要だ。

「エコ」であることは時に人々に我慢を強いるものとなるが、パナソニックEW社は「エコ」と「心の豊かさ」の両立を目指しているという。「いかに少ないエネルギーで明るく照らすかという機能価値のみならず、人の心を豊かにする感性価値を伴った空間演出を実現する照明ソリューションを提供していきます」と、山中氏は話す。

今回の「リベコム」の登場で、そこに屋内位置情報のインフラとしての新たな価値やポテンシャルも付与された。

「当社の長期的な成長の鍵を握るのは、ウェルビーイングと省エネを両立し、灯りプラスアルファの価値を提供する空間価値ソリューション事業の拡大です。2030年までには『メリハリ照明』や『リベコム』のような空間価値を高める商品の割合を全体の40%に増やすとともに、天井照明を使った屋内位置情報サービスについても新たなポジションの獲得を目指していきます」(山中氏)

もはや「省エネ」だけでもない。照明の役割は今後、ますます拡大していきそうだ。

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