1800年ぶりの「諸葛丞相」誕生に『三国志』ファンが沸く...中国共産党の未来は「超サラブレッド」諸葛氏が担う?
ニューズウィーク日本版 / 2024年10月4日 9時20分
諸葛宇傑は現総理である李強の息がかかっているためか、まだマイナーな地方幹部にもかかわらず、すでに彼をことさら褒め称えるような報道も現地でいくつか出ている。出世のスピードのみならず、知名度でも同世代の党幹部たちのトップランナーだ。
もっとも、若手時代から頭角を現した人物は、どこかで足を引っ張られたり派閥抗争に巻き込まれたりして、最終的にはパッとせずに終わることも多いのが中国の官界の怖さである。なかには、ゼロ年代前半に上海のトップだった陳良宇のように汚職容疑で失脚し、投獄された例もある。諸葛宇傑が今後も輝き続けられるかは不透明だ。
ただ、仮に順調に出世できた場合──。とりわけ、彼が中央政府の行政の長である国務院総理に就任した場合は大事件である。 234年に諸葛亮が五丈原で陣没してから、ほぼ1800年ぶりに、中国で「諸葛丞相」が誕生することになるからだ(丞相は現代の総理に相当する)。
政治的な話はさておき、単語の響きにワクワクしてしまうのは私だけではあるまい。七〇後幹部のホープである諸葛宇傑の将来は、ひそかな注目のポイントである。
安田峰俊(やすだみねとし)
紀実作家。立命館大学人文科学研究所客員協力研究員。朝日新聞論壇委員(23'~24')。広島大学大学院文学研究科博士前期課程修了(中国近現代史)。『八九六四 「天安門事件」は再び起きるか』(KADOKAWA)が第5回城山三郎賞、第50回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。他に『さいはての中国』(小学館新書)、『現代中国の秘密結社』(中公新書ラクレ)、『「低度」外国人材』(KADOKAWA)、『中国vs.世界』(PHP新書)など著書多数。
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諸葛宇傑
Zhuge Yujie is Deputy PS of HubeiPre-2023 spent his entire career in Shanghai, including as Li Qiang's top secretary from 2017-22, and becoming first Deputy PS born in 1970s (in SH)But must win ministerial-level promotion soonish to avoid his career stalling13/18 pic.twitter.com/OZ2cUMy3Md— Neil Thomas 牛犇 (@neilthomas123) September 19, 2024
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