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新NISAで人気「オルカン」の、実は高いリスク。投資初心者こそ「債券」を買うべき理由

ニューズウィーク日本版 / 2024年10月4日 17時30分

(参考記事)新内閣で相場はどうなる? 上がっても下がってもプロが監視を続ける銘柄とは

■高いリターンを期待できる

全世界株式型インデックスファンドの魅力として、期待できるリターンの高さがあります。

債券などと比べると株式市場は成長性が高く、それゆえリターンも大きくなります。その分、当然リスクも大きいのですが、近年のインデックスファンドは優良なアクティブファンドにも劣らない高いリターンを出しています。

しかし、株式市場の急落に慣れていない初心者の方にとって、リスクの大きさは精神面で心配なポイントにもなるでしょう。

実は分散できていない、オルカンの落とし穴

全世界株式型のインデックスファンドは、その名のとおり、全世界の株式に投資する投資信託です。そのため、分散投資になる点も魅力のひとつだと捉えている人も多いかもしれません。ただ、実際には、文字どおりの「全世界」に分散されているわけではありません。

例えば、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は米国株式が全体の62.3%を占めています。さらには銘柄も、情報技術やヘルスケア、金融といった業種に偏っています。

これらは現在の株式市場において主要な国・業種だからこそ選ばれているのですが、いずれにしても特定の国や業種に対する依存度が高めであることは確かです。そのため、これらの国・業種が景気後退期に入ると大きな影響を受ける可能性があります。

そんなときに役立つのが、債券です。債券をポートフォリオに組み入れることで、リスクを分散し、収益の安定化につなげることもできます。なぜなら、景気後退期に株式が下がる一方で、債券は値上がりすることがあるからです。

(参考記事)債券投資でリスクを分散させるコツ 株式との組み合わせはどうすればいい?

低リスクな金融商品、債券の魅力

債券は、政府・自治体や企業が資金調達のために発行する有価証券です。債券を購入した投資家は、利子という形で定期的な収益を受け取ることができるほか、株式と違って元金保証があるため、リスクが小さい金融商品です。

また、債券と株式は逆相関の関係にあるため、株価が下がる景気後退期には、債券が値上がりすることがあります。例えば、リーマンショックや新型コロナウイルスの影響による株式市場の急落時も、債券は比較的安定したパフォーマンスを示していました。

債券はリスクが小さいため、株式のように大きなリターンを期待できるものではありません。それゆえ債券投資は意味がないと考える投資家もいますが、長期投資においては、株式との相関性の低さ(逆相関であること)や、確実に得られる利子収入は大きな役目を果たしてくれるはずです。

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