韓国のJ-POP人気に拍車をかけるキュートなガールズバンド、QWERの魅力に迫る
ニューズウィーク日本版 / 2024年11月2日 10時40分
まつもとたくお
<4人組女性バンドが韓国配信チャートで10月月間ランキング3位に入った理由とは?>
韓国の大衆音楽といえば音圧の高いダンスミュージックを思い浮かべる人が多いと思うが、現地のヒットチャートをながめてみると、他にもバラードやロック、アコースティックポップなどがランクインしており、想像以上にジャンルが幅広いことに気付くだろう。
特に21世紀に入ってからは、意外性のあるサウンドがいきなり登場して瞬間風速的に大きな話題を集めるケースがめずらしくない。最近の代表的な例はバンドサウンドで、なかでも女性だけで構成されたQWER(キューダブリューイーアール)の大ブレイクは2024年のK-POPシーンを語るうえで早くも必要不可欠なトピックになっている。
彼女たちは2023年10月に5曲入りのシングル『Harmony from Discord』で登場したニューフェイス。プロとしてのキャリアは1年ほどで、しかも「成長型バンド」がコンセプトであるため、演奏レベルは徐々にアップしている段階だ。
1stシングル『Harmony from Discord』より「Discord」 QWER / YouTube
前述のシングルのメイントラック「Discord」は、「まだ足並みはそろっていないけれども、自身の魅力でリスナーの心を虜にしてみせる」との決意が込められた成長型バンドの第一歩にふさわしい歌詞と、日本の若手バンドやアイドルグループのテイストを取り込んだサウンドが耳を引く。
QWERのバックステージを追うプログラム「最愛の子たち」のシーズン2は、1stシングルの公演活動からミニアルバムの準備までを描く。 QWER / YouTube
このような方向性は、人気ユーチューバーのキム・ゲランが考えたものだ。QWERは、彼がK-POPとJ-POPの間を行くようなガールズバンドを作ろうと立ち上げたプロジェクト〈最愛の子たち〉を経て結成されている。
メンバーたちはいずれもビジュアルの良さが際立つ。人気クリエイターのチョダン(1998年11月1日生まれ/リーダー/ドラム&サブボーカル)を筆頭に、インフルエンサーとして広く知られていたマゼンタ(1997年6月2日生まれ/ベース&サブボーカル)とヒナ(2001年1月30日生まれ/ギター&キーボード&サブボーカル)、そして日本でのアイドル活動(元NMB48)を終えて参加したシヨン(2000年5月16日生まれ/メインボーカル&ギター)の4人は、いずれもアイドル的なオーラを放っているのがセールスポイントのひとつになっているのは間違いない。
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