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「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由

ニューズウィーク日本版 / 2024年11月19日 7時20分

近いうちに、吉本興業は松本人志を「切り捨てる」必要に迫られるだろう。体面を保つため、きっと「独立」というフレーズを強調するに違いない。濃厚な性加害疑惑を抱えたまま、すべての説明から逃げ続けている人間を自社の看板として掲げ続けることは、吉本興業にとってリスクでしかない。

松本人志を今なお「大阪万博の顔」として起用していることについて、万博協会や吉村洋文大阪府知事は、どう考えているのだろう。本当にふさわしいと今でも思っているのだろうか。

松本人志は「嫌知らず」ではないか

ところで、しばらく前にX上で「嫌知らず」という言葉が注目を集め、話題となった。相手が本気で嫌がっていることを理解できず、「嫌じゃないでしょ」「まあいいじゃん」「俺は大丈夫」などと自分本位に捉え、相手の嫌がることをゴリ押ししてしまう人や態度を指す。

松本人志は典型的な「嫌知らず」だったに違いない。そう考えると、色々と辻褄が合う。密室で性行為を迫った際、松本人志は「相手は嫌がっていない」と信じ込み、「まあいいじゃん」「俺は大丈夫」と思い込んでいたのだろう(今でもそうかもしれない)。だからこそ、今なお真摯な謝罪や説明ができず、表舞台からついに姿を消そうとしている。

「笑いの天才」と讃えられ、一つの時代を築いた人間の晩節としては、あまりに哀しい末路である。とはいえ「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇である」とチャップリンは言っている。なるほど、そうかもしれない。松本人志は今、確かに喜劇を演じている。

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