数年後に迫る!?「ロシアとの戦争」に備えるヨーロッパ
ニューズウィーク日本版 / 2024年12月5日 20時51分
ラトビア軍のカスパルス・ラジディンスは、ロシアやその同盟国が侵攻してくるケースに類似した環境を作り出すため、意図的にソビエト時代に開発されたロシアの主力戦車T-55戦車を使用してテストをしたという。
「対戦車障壁はよく持ちこたえた」と、ラジディンスは放送局に語った。「コンクリートブロックは、人々とインフラを直接的な攻撃から守ることに成功した」
バルト3国の南では、ポーランドが25億ドル以上の費用をかけて、カリーニングラードとベラルーシとの国境に「イーストシールド(東の盾)」と呼ばれる防衛施設の建設を開始(正確には北と東の盾)。これを「ポーランドの東の国境、NATOの東側面を強化するための最大の作戦」と称した。
ポーランドのドナルド・トゥスク首相は先日、ポーランドとカリーニングラードとの国境を訪れ、ポーランドの領地に建設されている要塞を視察した。
「ポーランドの投資は、防衛力と攻撃力の両方の強化をめざしている。これによって、いかなる攻撃も目的を達成できず、非常に高いコストがかかることをロシアに納得させ、ロシアを抑止することが目的だ」と、イギリスを拠点とするシンクタンク、地政学評議会のウィリアム・フリーア研究員(国家安全保障担当)は言う。
「ポーランドの 東部国境防衛線『イーストシールド』は、ウクライナでの戦闘の教訓に基づいている。頑丈な塹壕をたくさん掘った防衛部隊を打ち破ることは非常に難しい」と、フリーアは本誌に語った。「イーストシールドは竜の歯のような伝統的な要塞と、電子戦の技術や監視システムを利用するものになるだろう」
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