「シー・ベビー」ドローンが猛威...ウクライナがロシアのガス施設を襲撃、大爆発の映像公開
ニューズウィーク日本版 / 2024年12月12日 17時50分
ジェームズ・ビッカートン
<ウクライナのドローンが黒海にあるロシアのガス採掘施設を攻撃する模様を映した映像が公開された。ウクライナにとって水上ドローンはロシアの兵器とインフラを破壊する主力武器になっている>
ウクライナ海軍は、クリミア沖でロシアが管理するガス採掘施設が水上および海上無人機(シー・ドローン)に攻撃される様子を映した映像を公開した。
12月7日に公開された2分7秒の編集映像には、多数のウクライナ軍のシー・ドローンが黒海のガス採掘施設に突進し、その後、少なくとも1つのプラットフォームが大爆発を起こす様子が映し出された。この映像の真偽は確認されていない。
【動画】ウクライナの「シー・ベビー」ドローンによる攻撃映像...ロシアのガス施設が大爆発
2022年2月にロシアによる全面侵攻で始まった現在進行中の戦争において、ウクライナ・ロシア両軍ともに、ドローンを広く活用している。
2014年に親ロシア派のウクライナ大統領ビクトル・ヤヌコビッチが大規模な抗議行動によって追放された後、ロシアはクリミア半島を占領し、併合したが、西側諸国はその正当性を認めなかった。
ウクライナ海軍は映像を公開した公式フェースブックのベージで、次のように述べている。「黒海での敵の捜索は続いている。海軍の無人機は、標的とするロシア施設への攻撃を実施した」
「一時的に占領状態にあるクリミア半島沖の奪い取られたガスプラットフォームに設置されていた敵の監視システムは破壊された。占領者はわが領土に留まることはない。どこであれ、われわれは占領者を撃退する」
新世代のシー・ベビー
この声明では、攻撃が行われた日時は明かされておらず、攻撃による損害の評価についても述べられていない。
公開された映像の後半で、ウクライナ軍の海上ドローンから別のドローンが離脱し、石油プラットフォームへと向う映像が映し出される。プラットフォーム上には逃げる二人の人影が見え、ドローンの爆発と思われる瞬間、カメラが切り替わる。
ウクライナの軍事サイト、ディフェンス・エクスプレスによれば、使用されている無人機はウクライナの水上無人艇シー・ベビーによく似ている。この無人機は、約1トンの爆薬を搭載して1000キロ以上航行できるという。
2024年3月の声明で、ウクライナ保安庁は、2023年5月から使用されているシー・ベビーに、さらなる開発が行われたことを明かしたとディフェンス・エクスプレスは報じている。
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