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【トランプ2.0】オープンAIやソフトバンクの巨額投資で「AI独占」を目指す新事業「スターゲート」始動

ニューズウィーク日本版 / 2025年1月22日 16時31分

ホワイトハウスに集合した富豪たち。技術と金でアメリカのAI支配を目指す(左からトランプ、孫、エリソン,アルトマン。1月21日)REUTERS/Carlos Barria

ゲイブ・ウィスナント、モニカ・セイガー
<トランプ2期目の就任式翌日、ソフトバンクなど3社がアメリカのAIインフラ整備プロジェクト「スターゲート」に5000億ドルを投資すると発表>

ソフトバンクグループの孫正義会長兼CEO、チャットGPTを開発したオープンAIのサム・アルトマンCEO、そしてオラクル社のラリー・エリソン会長と、テックビジネス界の大物3人が1月21日午後、ドナルド・トランプ大統領とホワイトハウスで合流し、スターゲートという新会社の設立を発表した。

「スターゲートは、AIの次世代の進歩のために電力を供給する物理的および仮想上のインフラを構築する」と、トランプは語った。 「スターゲート・プロジェクトは、非常に特別なものになると思う。何よりも大きなものにつながるかもしれない」



トランプがこのプロジェクトを発表し、宣伝したのは、自分が大統領に就任したことが経済の活性化につながることを示すためだ。AI開発に不可欠なデータセンターや発電所の大幅な拡張には、かねてから大きな期待が寄せられていた。

AIは作業を自動化することで生産性を向上させる可能性を秘めているが、慎重に導入しなければ雇用を奪うリスクもある。

テキサス州を拠点とするスターゲートは、今後4年間でAIインフラに最大5000億ドルを投資する。AP通信によると、初期投資額は1000億ドル(約11兆円)と予想されており、その5倍に達する可能性があるという。 また、トランプは10万人以上の雇用を創出すると発表した。

エリソンは記者会見で、テキサス州ではすでに10カ所のデータセンターが建設されていることを明らかにした。 昨年10月、投資ファンド運用会社ブラックストーンは、5年間で1兆ドルがアメリカのデータセンターに投資され、さらに1兆ドルが世界的に投資されると予測した。

「AIはわれわれ全員、すべてのアメリカ人にとって重要な存在だ」と、エリソンは語った。「参考までに例をあげると、われわれが構築しているアプリケーションのなかで、最も知名度があり、あらゆる人に関わるものは電子カルテだろう」



電子カルテのテクノロジーによって、医師は、他の医師が患者にどんな治療をしているかを確認できるようになるため、患者を「よりよく理解する」ことができるようになる、とエリソンは述べた。

また、AIは癌を引き起こす原因について、わずかな違いをも検出することができるため、癌の早期発見だけでなく、癌を予防するワクチンの開発にも役立つかもしれないと語り、さらに、AIは心臓の問題にも役立つと付け加えた。

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