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「ドジャースの歴史に不可欠...」最強チームが佐々木朗希にほれ込んだ「納得の理由」とは?

ニューズウィーク日本版 / 2025年1月28日 16時50分

フリードマンは、そしてドジャースも、何年も前からそう信じてきた。ゲーレン・カー率いるスカウト陣を、視察のため岩手県の大船渡高校に派遣したのは2019年3月のこと。ドジャースの関係者が佐々木の投球を肉眼で見たのはその日が初めてだった。その日の衝撃ゆえに彼らは執拗なまでに佐々木を追い続け、ついに手に入れた。

カーはあの日に球速100マイル(約160キロ)を記録した17歳の少年を見て、その身のこなし方やマウンド上での存在感にほれ込み、すぐさまフリードマンに熱烈な電子メールを送ったという。その後はドジャースのスカウト団が佐々木の登板試合に必ず現れるようになった。いつの日か契約したい、この少年はドジャースにこそふさわしいと思えたからだ。

そんな6年越しの努力が実った。佐々木もドジャースのフロントの安定感(フリードマンは14年10月からずっと編成を仕切っている)に好感を抱いていた。

しかもドジャースには、徹底して勝負にこだわる一方で、傘下の選手をきちんと育てる風土がある。若い佐々木にはぴったりだ。

ドジャースの資金力は群を抜いているし、現時点ではあらゆる面でMLBのトップに立つ。気前はいいし、編成部門の巧みなトレード術が選手にいい刺激を与えているし、デーブ・ロバーツ監督とコーチ陣が現場で日々勝利への意欲をかき立てている。

佐々木はまだ若いが、既に一人前の大人の自覚があるように見える。昨年11月に、千葉ロッテマリーンズが佐々木のポスティングシステム利用を承認した後、伝えられるところではMLBの20球団が佐々木側に接触した。

佐々木は交渉期間中、面談した8球団に「宿題」を出している。佐々木の平均球速は、かつて時速160キロ近くを記録したこともあったが、昨季はそれより平均3キロほど落ちていた。そこで彼は各球団に、球速が落ちた原因を突き止め、元に戻すためのプランを提出するよう求めた。

それは球界における最高の頭脳の持ち主たちからトレーニングのヒントを引き出すための賢い試みだった。

「各球団が得意分野をアピールする絶好の機会」を用意したのだと、代理人のジョエル・ウルフは昨年12月に記者団に語っている。「あれで各球団の佐々木に対する分析力や、コミュニケーション力を見ることができた」

投手を育てる最高の場

ドジャースは他の球団に比べて投手の育て方がうまい。佐々木と同じくウルフが代理人を務めるドジャースの先発投手タイラー・グラスナウは佐々木に、最高の投手になることが重要ならドジャースは「育成面、スカウトによる選手評価の面、その他の面で」他の追随を許さないと助言したそうだ。勝ちたいなら、そして選手として成長したいならドジャースに来い、とも。

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