新潟県新発田市で確認された豚熱とは?豚やイノシシの伝染病 人にうつらず、感染した豚肉食べても影響なし
新潟日報 / 2024年8月15日 22時10分
新潟県は8月14日、新発田市の養豚場で飼育されている豚から豚熱(CSF)の感染が確認されたと発表した。豚熱は2018年以降、全国で感染が確認されている。豚やイノシシがかかる伝染病で強い感染力と高い致死率が特徴だが、人にはうつらず、仮に感染した豚の肉を食べても人体への影響はない。
* [新潟県新発田市で豚熱、県内養豚場では初確認](https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/459375) * [新潟県新発田市の豚熱、全450頭殺処分開始](https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/458921)
豚熱は、かつて豚(とん)コレラと呼ばれ、新潟県を含む全国の養豚場で発生していた。ただ、国内では1992年に熊本県で確認されて以降は発生がなく、一度は「清浄化」したとされていた。新潟県内では82年に中条町(現胎内市)で確認されたのが、最後だった。
しかし、2018年9月に岐阜市の養豚場で26年ぶりに感染が確認され、全国で発生が相次いだ。国は19年に防疫指針を改定し、新潟県など全国で豚へのワクチン接種推奨地域を指定。20年には人のコレラと紛らわしく風評被害の恐れがあることから、名称を豚熱に変更した。
18年以降、殺処分などの防疫措置の対象となったのは今回の新発田市の事例を含め93例となった。24年5月に岩手県で発生した事例では約2万頭が殺処分された。豚熱の名称となってから新潟県の養豚場での確認は初めてとなる。
県内の養豚場で飼育される豚は全頭にワクチンが投与されているが、今回のように発症するケースもある。野生のイノシシがウイルスを媒介していると考えられる。県は20年から予防措置として、野生イノシシに餌として食べさせる経口ワクチンの散布を養豚場近辺などで行っている。
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