長嶋茂雄監督は「本当に我慢ができなくて、投手交代が早かった」 宮本和知が振り返る
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2022年4月30日 11時36分
黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(4月19日放送)に元プロ野球選手でプロ野球解説者の宮本和知が出演。出身ポジションによる異なる監督の特徴について語った。
黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。4月18日(月)~4月22日(金)のゲストは元プロ野球選手でプロ野球解説者の宮本和知。2日目は、出身ポジションによって異なる監督の特徴について—
黒木)監督にはいろいろなタイプの監督がいらっしゃいますよね? 現役のときにどこの守備だったかによって監督というのは違うそうですね?
宮本)いま12球団の監督は、ピッチャー出身の監督、キャッチャー出身の監督、内野手出身の監督、外野手出身の監督とそれぞれいます。野手出身の監督はピッチャー交代が早いですね。
黒木)我慢ができないのですか?
宮本)そうなのです。長嶋終身名誉監督は本当に我慢ができなくて、「もうダメだ、次行くぞ」という感じでした。長嶋さんは早かったですね。
黒木)長嶋さんは。
宮本)私は入団したときに王さん、藤田さん、長嶋さんという3人の名将の下で現役をやることができました。そのなかでも藤田さんはピッチャー出身だったので、ピッチャーの気持ちをわかってくださるので、「ここで間を取らなければいけない」というときには、藤田監督が自らマウンドに来てくれて、「もうひと踏ん張りだ。頑張れよ」と言ってくれました。
黒木)ピッチャー出身の監督はそのような感じなのですね。内野手だとどうですか?
宮本)内野手だと、「次交代だ、次は誰だ?」という感じです。
黒木)長嶋さんのように。
宮本)ほとんどマウンドにも来てくれません。
黒木)キャッチャーはどうですか?
宮本)キャッチャー出身の監督は、内容によって変わりますね。ピッチャーは疲れてくるとボールが高くなってくるのですが、そこのところを観察していてわかるのですね。いま阿部慎之助君が1軍のコーチなのですが、2021年までは2軍の監督をしていましたが、我慢して使っていましたね。
黒木)そのようななかで原監督はどうですか?
宮本)原監督は野手出身の監督なのですが、長くやられているのでピッチャーの気持ちがわかる、野手とピッチャーの両方の気持ちがわかる監督の1人ですね。
黒木)我慢強いのですね。
宮本)我慢強いです。我々としては、先発ピッチャーというのは、中6日と言うのですが、1週間に1回投げるのです。そこで1回や2回で打たれて代わっていたら、たとえ負けていてもリリーフピッチャーを次々に注ぎ込んでいかなければいけません。そうするとリリーフ陣が登板過多になって疲れてしまうので、その辺の配分をうまくやらなくてはなりません。
黒木)リリーフピッチャーの方が疲れすぎないように。
宮本)たとえ5点取られていても、先発投手に5イニングまでは投げさせるというようにマネージメントしなくてはなりません。DH制ではないセ・リーグだと、負けているときにピッチャーに打席に回ると、そこで代打を送って、ピッチャーを変えなければいけなくなる場合もあります。
黒木)代打を出されて交代に。
宮本)そのようなときには、「もう1回打席に立たせて欲しい」、「もう少し投げさせて欲しい」というようなことを私たちは監督に意見させていただきました。
黒木)コーチの方もそのようにおっしゃるわけですね。
宮本)そうですね。いかに選手を怪我させずに1年間持たせるかが我々の仕事なのです。
黒木)その意味で、マネージメントだということなのですね。
宮本和知(みやもと・かずとも)/ 元プロ野球選手・プロ野球解説者
■1964年2月13日生まれ。山口県下関市出身。
■下関工業高校卒業後、川崎製鉄水島に入社。
■1984年、全日本のメンバーとしてロサンゼルスオリンピックに出場し金メダル獲得。
■1984年、ドラフト3位で読売ジャイアンツに入団。左のエースとして13年間プレー。通算成績66勝62敗4セーブ・防御率3.60。
■引退後は、テレビのスポーツキャスターなど、さまざまなメディアで活躍。
■2007年にはロサンゼルスでスポーツ心理学を学びライセンスを取得。
■2019年シーズンから読売ジャイアンツの投手統合コーチに就任。21年ぶりの現場復帰。2019年・2020年の連覇に貢献。2021年シーズンをもって退任。
■2022年からは球団社長付アドバイザーに就任。並行して日テレジータス・ニッポン放送の野球解説者に復帰。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
巨人・阿部慎之助監督がこだわる「3捕手併用」ねらいは? 元巨人コーチが指摘...原前監督との違い
J-CASTニュース / 2024年4月26日 17時8分
-
江川卓氏、読売ジャイアンツ同僚投手の通算勝利数に驚き「91勝もしてるの…」
Sirabee / 2024年4月26日 9時30分
-
“得点圏打率”に“バントなどの采配”がカギ 篠塚和典と宮本和知のW解説【巨人ー中日】
日テレNEWS NNN / 2024年4月24日 16時59分
-
原氏と比べて“我慢ができない”阿部監督。印象的だった「丸の送りバント」
日刊SPA! / 2024年4月13日 15時53分
-
「ヒロさんヒロさん!」長嶋茂雄と広岡達朗の知られざる関係性と“野球の神様”川上哲治との確執
日刊SPA! / 2024年4月7日 15時50分
ランキング
-
1【U-23】パリ五輪消滅の韓国 相手GKの〝挑発〟行為を非難「腰をフリフリ嘲笑した」
東スポWEB / 2024年4月26日 21時7分
-
2大谷翔平は「クレイジーだ」 異次元数値連発も…ド軍4番が称賛する“真摯な取り組み“
Full-Count / 2024年4月26日 9時15分
-
3ド軍指揮官 次戦の敵地Bジェイズ戦で大谷は「歓待を受けるべき」FA騒動も「彼が何かしたわけでない」
スポニチアネックス / 2024年4月26日 5時22分
-
4《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
NEWSポストセブン / 2024年4月26日 7時15分
-
5大谷翔平に「難癖をつけたい」 辛口NY紙記者が要望「恋愛事情を知る必要はない。しかし…」
THE ANSWER / 2024年4月26日 15時3分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください