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「作り上げる体験ができて幸せ」 沖縄の小中学生、プロと合作アニメ 原画やアフレコに挑む 「タイガーマスク」の漫画家・白土武さんが協力

沖縄タイムス+プラス / 2024年3月23日 12時51分

子どもたちにせりふを吹き込むタイミングなどを教える白土武さん=10日、那覇市松尾・沖縄ラフ&ピース専門学校

 「タイガーマスク」や「宇宙戦艦ヤマト」の作画監督を務めた漫画家の白土(しらと)武さん(77)=東京都=が、沖縄県内の小中学生13人と手掛けたアニメ「シリ城とカメおばぁ」がこのほど完成した。子どもたちは大人と協力してキャラクターをデザインし、100枚近い原画を描き上げた。10日は那覇市内で映像にせりふを吹き込むアフレコを実施。音量や効果音を挿入し、4月に沖縄ラフ&ピース専門学校で上映会が開かれる。(南部報道部・国吉聡志)

 アニメの制作は吉本興業ホールディングスが運営する「よしもと放課後クラブ沖縄校」の特別企画として立ち上がり、前会長の大崎洋氏が立ち上げた一般社団法人が運営を担った。昨年9月ごろから参加者を無料で募集し、1月までに計3回にわたってワークショップを開いた。

 アニメのシナリオや台本、主なキャラクターデザインは白土さんやスタッフが担い、子どもたちは怪獣のデザインや原画の背景の色塗りなどを担当した。

 アニメは、首里城近くのある村に住むカメ子という老婦人が子どもたちと一緒に怪物と闘うストーリー。カメ子は特別な能力の持ち主で、子どもたちから慕われ平和に暮らしていた。ところがある日怪物が現れ、首里城をシリ(尻)城に変え、村人から食べ物を奪ってしまう。子どもたちはカメ子と立ち上がり、カメ子のパワーに助けられながら怪物と闘って追い出す。

 アフレコで子どもたちは何度か練習して、キャラクターの口の動きに合わせて声を吹き込んでいた。

 カメ子の声を担当した港川中学校1年生の熊澤来美さん(13)は「アニメが大好きで、実際に作り上げる体験ができて幸せ。おばあちゃんの声をどう出せばよいのか迷ったが、ゆっくり言ったり、しわがれた声を出したりして工夫した」と振り返った。

 白土さんは「アフレコはアニメに命を吹き込む大切な作業だ」と語る。「難しく感じただろうが、何かを作り上げる達成感も得られたはずだ。この中から一人でもアニメ制作に興味を持つ子が出てくればうれしい」と語った。

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