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無人の沖縄そば屋 目印は身長1メートルの「クマ」 蛇口からだし汁・24時間セルフ 与那原町の「成そば」

沖縄タイムス+プラス / 2024年4月27日 7時39分

専用の蛇口からだし汁を注ぐ店主の照屋和美さん=4日、与那原町の「成そば」

 沖縄県与那原町与那原に「無人」の沖縄そば屋がある。食券を買い、冷蔵庫から麺を取り出し、専用の蛇口をひねって97度のだし汁を注ぐ。店内には防犯カメラと、困ったとき用のインターホン。後は食後の片付けをお願いする貼り紙だけ。本当に誰もいないんだなぁと油断していると、ガラッと扉が開いてスタッフが入ってくることも。「無人で推してるのに、驚かせてごめんね。ちょっと仕込みさせてー」(南部報道部・平島夏実)

 「成(なり)そば」は2月にオープンした。客を呼び込む仕事は、店先のクマのぬいぐるみに任せている。身長1メートル超のビッグサイズ。「この間も、クマに引かれたお孫さんがおばあちゃんと一緒に来てくれました」と店主の照屋和美さんは喜ぶ。

 24時間営業で、夕方から翌朝までの時間帯は完全無人になる。麺やだし汁、じゅーしー、カレーなどは日中に補充しておく。夜勤がない分スタッフを確保しやすく、人件費を抑えられるのも強みだという。

 一体どんな店なのかと恐る恐る扉を開ける人は後を絶たない。だが、一度入店して手順が分かればしめたもの。平日に仕込むそばは約50杯で、日中よりも完全無人の夜間の方が売れるという。1杯税込み650円。

 一人客がくつろげるように充電器や大型テレビをそろえた、自宅のリビングのような店内。冷蔵庫には瓶ビールや缶酎ハイがあり、グラスも冷えている。他の客が放置したごみを片付ければ、ソフトドリンクが無料になる。

 買った食券の通りに食べ、「おかわり禁止」のルールを守り、きちんと片付けて帰ってもらう「成そば」の無人スタイルは、店と客の信頼があって初めて成り立つ。照屋さんは実感を込める。「沖縄だからできるのかも」

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