ドアからドアまで数十秒 那覇市久米の2つのバーでライブサーキット 次回は9月22日

所狭しと会場を駆け巡りながら歌いつくす「Limited Express(has gone?)」のボーカルYUKARI（左）＝7月28日、那覇市久米のABD RECORDS BAR

　那覇市久米のミュージックバー・The Hologram Cityの10周年を記念したライブサーキットイベント「久米騒動〜夏の乱・DAY2」が7月28日、同店とABD RECORDS BARの2カ所で開催された。両地点の距離はドアからドアまで徒歩数十秒程度。こぢんまりとしたミュージックバーならではの、出演者と観客の距離が近いライブが展開された。

「Limited Express(has gone?)」「虐げられた民」など8組出演

　音楽フェスのように複数のステージを用意して、出演者の楽器や機材のセッティングの間も切れ目なく演奏ができる手法を、2店舗を往復することで実現した。このように、同じエリアの複数箇所でライブが同時開催されるイベントは「ライブサーキット」と言われており、沖縄県内では沖縄市コザ地区や那覇市の牧志・安里地区でも例がある。

　観客がドリンク片手に行き来した両会場では、オープニングDJも含めて4組ずつの計8組が出演。京都出身のオルタナティブパンクバンド「Limited Express(has gone?)」をメインに据えた。ボーカルのYUKARIは終始バーカウンターの上でその場の空気を掌握する圧巻のボーカルとパフォーマンスを披露した。

　5人組バンド「虐げられた民」は、音楽と言葉の力を見せつけた。どこかノスタルジックで浮遊感のあるサウンドの楽曲『寿司屋の気が触れないように』では「友達の数は多くても少なくてもいい　本音を話せて助け合える人がいるなら」「お金持ちでも貧乏でもどちらでもいい　君が幸せに暮らしているなら」と、人生の本質を歌詞に込めて歌った。

　今回の出演ラインナップは以下の通り。（出演順）
　【DJ】NOT SELECTOR、汚爺おスボン！【ライブ】NEED LEAD USER、虐げられた民、ワンチャイコネクション、FUCKER（谷ぐち順）、SOW THREAT、Limited Express(has gone?)

次回の「久米騒動」は地獄車など7組

　「久米騒動」は約2カ月に1回不定期開催しており、次回は9月22日。地獄車など7組が出演する。また、ABD RECORDS BARでは月に1度「第9地区」と題して、物販やキッチン、ステージ、DJ、展示など自由に活用できるスペースを無料で提供している。詳しくは同店のウェブサイトまで。